兵庫県南部地震ではRC(鉄筋コンクリート)橋脚に甚大な被害が発生しましたが、本実験はRC橋脚の耐震性能・破壊過程を震動台実験で検証することを目的としています。 本実験では、現在の設計による実大のRC橋脚1本に2つの橋げたを載せた試験体を震動台上に構築し、1995年兵庫県南部地震においてJR鷹取駅構内で記録された強震動を用いて加振を行います。 RC橋脚試験体の柱部は円形断面で直径2.0m、柱高さ7.5m、基礎部(底部)は縦7m×横7m×高さ1.8m、全体重量は約310tです。 実験では、約800個のセンサーを試験体および実験装置に取り付け、実験時のさまざまな挙動を計測します。 実験による破壊形態は橋脚下端での曲げ破壊を予想しております。8月26日の加振は設計時に設定している地震動レベルであるため大きな損傷は生じないと想定しています。 9月2日の実験では、上部構造(橋げた)の重量と入力地震動レベルも大きくして再度加振を行う予定です。 実験で得られたデータは、橋梁分野の耐震研究者に提供され、橋梁の耐震設計や学術的研究への利活用が期待されます。 なお、10月上旬には1970年代のRC橋脚(柱部鉄筋量が大きく変化する段落しを有するせん断破壊が想定されるタイプ)の実験を実施する予定です。本実験については、後日、ご案内致します。 実験スケジュールと留意事項