海底地震津波観測網整備推進室

印刷

観測網の整備計画

観測網の全体概要

 地震計と津波計が一体となった観測装置を光海底ケーブル(*)で接続し、これを東日本の太平洋沖海底に設置し、リアルタイムに24時間連続で観測データを取得します。観測装置は150カ所に設置し、ケーブル総全長は約5,700kmになります。
 海溝型地震(*)や直後の津波を直接的に検知し、迅速・高精度な情報伝達により被害の軽減や避難行動などの防災対策に貢献することが期待されます。海域の地震像の解明のためにも海底における観測データは必要不可欠です。

 観測網は次の5つの海域と日本海溝の外側にそれぞれ設置します。

 ① 房総沖
 ② 茨城・福島沖
 ③ 宮城・岩手沖
 ④ 三陸沖北部
 ⑤ 釧路・青森沖
 ⑥ 海溝軸外側(アウターライズ)



 平成25年度に房総沖の設置が完了し、平成26年度以降、順次ほかの地域の観測システムを設置しています。

 

観測網の構成

1つの海域における観測網の基本構成

 1つの観測システム(サブシステム)は、平均約25の観測点(観測装置)を概ね30km間隔で網の目状に設置します。ケーブル全長は約800kmです。
水深1,500m以浅の海域では、観測装置と海底ケーブルを海底下に埋設します。沿岸や浅部ではケーブル保護のため外装ケーブルを使用します。

 

観測網の運用イメージ図

 リアルタイムで捉えられた各システムの観測点データは、光海底ケーブル(*)で2つの地上局に24時間連続して双方向伝送されます。観測装置1台あたり観測データは、地震計データ12ch、津波計データ2ch、津波温度計データ2ch、傾斜計データ3ch、傾斜温度計データ3chの計22チャンネルになります。これが地上通信網により防災科学技術研究所や関係機関のデータセンターへ送信され、地震と津波の監視、緊急地震速報の改善、海域の地殻構造と地震像解明の基礎データとして公開、活用されます。
 海底ケーブルの全伝送路は地上局を介して連結しているため、観測装置とケーブルの一部の故障や切断の障害に対して、他のケーブルルートを迂回してデータを取得することができます。


観測装置の外観と内部構成、複数の水圧系と地震計などから構成する 観測網で使用する海底ケーブル、水深の浅いところほど保護のため太いものを使用する

 上の図は、観測装置の外観と内部構成、及び観測網で使用する光海底ケーブルを説明したものです。観測装置は複数の水圧計(*)と地震計などから構成されています。光海底ケーブルは水深の浅いところほど保護のため太いものを使用しています。

 

建設工事の概要

海底ケーブルの敷設イメージ図

 海底ケーブルの陸揚げ工事、及び陸上局の選定は、地元自治体、漁業関係者の理解が得られることが前提です。陸上局は、津波災害に備えられる標高、外部電力と通信網への接続が必要です。さらにケーブル敷設船と重機による陸揚げ作業、長期的なケーブル保護、施設の維持・管理等に適した立地条件が必要です。ケーブル陸揚げは敷設船からケーブル端末を繰り出し、ダイバーによる敷設・埋設を行います。水深約1,500m以浅の海底は鋤(すき)埋設機で埋設します。ケーブルと観測装置の敷設・埋設後は水中ロボット(ROV)を使って点検と保護工事を行います。

沿岸から敷設船を見た様子 敷設船から沿岸を見た様子

 写真は千葉県房総沖海底ケーブル陸揚げ作業の様子です。沖合の敷設船からチューブブイに取り付けたケーブルを陸地に引き揚げ、引き揚げ後にケーブルを埋設します。(左)沿岸から見た様子(右)敷設船から見た様子。


このページのTOPへ