第3回高専防災減災コンテスト要旨集
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6アイデア検証報告資料高専機構賞奈良県の自力避難できない方々の避難計画作成状況が低いという課題を受けて、私たちの学校がある、大和郡山市役所にその実態についてインタビューに伺った。そこで得られた情報をもとに、図面やCADに起こした。その後、ぽこぽこまっぷに必要な物品を選定&購入した。物品が届き次第、図面とCADをもとに物品加工し組み立てにつなげた。3Dプリンターやレーザーカッターを使用し、穴あけやケガキを行った。また、ライトハウスと盲学校にはぽこぽこまっぷのプロトタイプを持参し視覚障碍者の方々に規格や需要などの質問をした。それらで得られた情報からもう一度ぽこぽこまっぷを見直し改良をすすめた。完成したぽこぽこまっぷを用いて、盲学校の先生方や生徒さんたちに実際に使っていただき、避難経路の確認を行う。また、奈良県内の小中学校に持参し啓発活動を行う。さらに、よりよいものを作るためにGPSやカメラなどを購入した。啓発活動で実績が得られたら、全国の自力避難できない方々に向けても啓発を行い、オーダーメイドでぽこぽこまっぷを作成する。大和郡山市役所を訪問した際、視覚障碍者の方々への防災対策が現状全国的に遅れているという意見をいただいた。避難計画書もあるが、視覚障碍者の例はまだない状態である。しかし、視覚障碍者がいらっしゃる自治会への防災減災への出前講座は行っている。社会法人日本ライトハウスに訪問した際は、ぽこぽこまっぷに対する率直な意見や企画などの確認をした。実際に視覚障碍者の意見がいただけたのはとても良い経験となった。奈良県立盲学校に訪問した際は、奈良県を表現した触地図は観光地のためのものしかなく、普段使用するとしても縮尺が大きい紙の地図帳でしかてにすることはない。そのため、細かい道まで表された触地図は見る機会がなく、触った瞬間に地図全体をイメージしやすいため需要があるとの回答をいただいた。このことより、ぽこぽこまっぷやそれを使用した啓発活動は視覚障害者の方の防災意識向上、または減災に向けて十分に価値のある製品であることが再認識することができた。大和郡山市役所が行っている、自治会に向けての防災減災についての出前講座に参加させていただく。盲学校に何回か足を運び、プロトタイプのぽこぽこまっぷから、最高の状態にまでもっていくようにアドバイスをいただく。そこで、得たアドバイスをもとにぽこぽこまっぷを改良し、より良い製品になったところで、盲学校の生徒の方にも、ぽこぽこまっぷを使いながら、通学路を歩き危険なところなどを確かめるということも実施する。また、奈良県内の小中学校に、自力避難できない方々の大変さを体験していただき、災害時には手助けするようになるイベントを開催する。概要提案者1.アイデア検証のプロセス2.ステークホルダー・インタビューの分析3.社会実装に向けた取り組み奈良県は自力避難できない方々の個別避難計画作成率が低いという課題がある。そこで、避難経路をわかりやすく強調する触地図『ぽこぽこまっぷ』を開発し、啓発活動を行うことを目標とした。『ぽこぽこまっぷ』は、ボタンを押すことで、避難経路の凹凸の差を作り、避難経路を強調する製品である。別のボタンを押すことで、別の避難経路に切り替えたり現在地を表示したりすることもできる。大和郡山市役所にインタビューに行き、触地図の普及状況などを聞いた。ライトハウスと盲学校については、実際に全盲の方々に話を伺い、ぽこぽこまっぷに求めることや需要などを聞いた。それらで得た情報をもとにぽこぽこまっぷを製作することができた。加藤良太・東恒輝・末永小夏・仲井陽菜・𠮷𠮷𠮷𠮷田瑞希・米田源奈良工業高等専門学校ぽこぽこまっぷ

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