小森琳央・寒川祐宜・蔦尾栄俊(学生)、辻原治(顧問教員)自分たちの地域のことは自分たちで学び、地域を自分たちで継続していくといった意識を持つことが大切である。多くの地域には祭りがあり、文化として大切にしている。祭りが文化なら、防災も文化として、それぞれの町に根付くことが理想的である。この企画では、和歌山県由良町吹井地区を対象として、祭礼実行委員会、自主防災会と連携し、過去の災害被害や現在のハザードについて、楽しく学んでもらい、一年に一度は、防災・減災の知識と意識を高めてもらうための仕組みづくりに取り組んだ。検証内容①住民の防災・減災に対する意識や知識について、アンケートにより調査した。②現地調査やハザードマップなどから、対象地域の災害リスクを学習した。また、津波対策施設である水門の開閉の見学し、陸閘の開閉を体験した。③祭りの山車の運行ルート沿いの□カ所の海抜表示板に町の許可を取って□□コードを貼り付け、これに南海トラフ地震の想定浸水深や水門、陸閘の開閉の動画などを紐づけることによって、災害関連情報の可視化を行った。④ステークホルダと連携し、祭りの当日に、海抜表示板スタンプラリーやクイズ大会等の実証を行った。⑤祭礼の後日、中学生を含む祭礼関係者で、改めてスタンプラリーを行い、意見交換会を開催した。来年度は、祭礼関係者が中心となって、引き続き「祭礼+防災」コラボを実施することが確認された。取り組みを通じて得られた成果1)祭礼関係者は地域をけん引する人たちが多い。そのような方々に取り組みの意義を理解して頂くことができ、来年度、祭礼実行委員会のスタッフに引き続がれることになった。2)地元の中学生を巻き込むことで、「祭り+防災」の担い手の卵ができた。継続の仕組み作りには無くてはならない存在である。3)取り組みの中で「南海震災記」が発見され、防災の啓発の軸として、地元の研修会などでも利用が始まった。ステークホルダーヒアリングで得られた取り組みへの期待由良町吹井地区の自主防災会から、人口減少と高齢化が進む中で、防災啓発活動について、持続可能な新たな取り組みの提案が求められ、地元の祭りが持つ力を利用した「祭礼+防災」に期待が寄せられた。また、由良町役場も、住民のくらしや安全を守るため、防災・減災に力を入れており、今回の取り組みを応援し、メディアへの発信についても役場を通じて行っていただけることになった。提案者企画概要取り組み内容取り組み成果・効果5高専間防災ネットワークを諦めない!~沼津高専×産学官民連携による防災減災用教材を全国へ~高専機構賞Sustainable Education of Disaster Prevention~地元の祭りとのコラボレーション~防災科研賞和歌山工業高等専門学校SustainableEducationofDisasterPrevention~~地地元元のの祭祭りりととののココララボボレレーーシショョンン~~和歌山工業高等専門学校沼津工業高等専門学校
元のページ ../index.html#5