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「雪氷災害の発生予測に関する研究」研究項目と概要

 1)降雪分布予測に関する研究
 雪氷災害の発生予測モデル及び積雪変質モデルの作成を行うために、基盤となる高精細降積雪分布を明らかにする。対象地域は山形県北部および新潟県中部とし、市街を含む平地および山地での観測を実施する。このため整理強化した既存の山地積雪観測網を構築すると共に、降雪種の観測も行う。

 2)積雪変質の予測に関する研究
 積雪変質モデルは地域に降り積もった雪が気温等の気象環境により大きく性質を変えて行く現象を予測するものである。本研究では観測と積雪変質過程の実験の両面からモデルの高度化を計り、雪氷災害の発生予測に連結できる積雪変質モデルを作成する。

 3)災害発生機構のモデル化に関する研究
 地域に降り積もった積雪が雪崩や吹雪の発生に至るか、またその規模はどうか、電線や樹木への着雪氷はどうか、さらに山地の主要道路上の雪が融けているのか凍結しているのか等の住民にとって重要な災害の予測手法を開発する。このために、雪氷防災実験棟を最大限に活用し、種々の気象条件を再現し、吹雪発達過程、雪崩発生過程、着雪氷過程、道路雪氷過程に関する実験等を行い、雪氷災害の発生機構の研究を進める。

 4)雪氷災害予測システムの開発
 1)〜3)の成果を統合するとともに、外部へのアウトプット手法の研究を行い全体が連続して機能する「雪氷災害予測システム」のプロトタイプを作成する。

 5)次世代「雪氷防災実験棟」の技術開発
 現在よりさらに高度の、また多種多様の研究を展開するために現在の雪氷防災実験棟に対して新規性、改良点等が提起されつつある。本研究を進める中で、新規技術開発を進め、社会や学会の要請に応える概要設計を行う。

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