北極域における水循環に関する研究


北極域の水循環において雪氷は重要な役割を果たします。積雪の構造とそれが時間とともに変化するメカニズムや日射の反射率 (アルベド)などの積雪の性質を、雪氷防災実験棟を用いた実験により研究しています。 また、北極域の積雪と気象に関するデータを解析することにより、その広域的・長期的変動の実態を調べています。 広域雪氷域が変質すると、それに伴って反射率や熱伝導率が変化します。これらのプロセスを解明することで、広域雪氷域と宇宙との熱の交換予測が正確にでき、気候変化の予測の実現に大きな貢献を果たすことが期待されています。

フィンランド北極域のケヴォに設置した気象観測塔



アラスカ州バローにおける厳寒(-30℃)の中での積雪調査




アラスカ州フェアバックス近郊における気象・積雪の連続観測