令和3年度成果発表会
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災害が「いつ」「どこ」で発生するかわかる衛星が「いつ」「どこ」を観測可能かわかる衛星観測を要請できる衛星を活用した情報プロダクツを入手できる1つの端末で完結→ 災害時衛星利活用DX2019.○○.○○○○○○○○○○○○○2022.2.28令和3年度成果発表会政府対策本部府省庁現地災対本部ISUT都道府県市町村基幹衛星ALOS-2*ALOS-3,4打ち上げ予定小型衛星コンステレーション民間商用衛星国際災害チャーター定期観測衛星この研究は内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」の一環で実施しています。そこで、いつ・どこで災害が発生するかを観測・予測情報から推定し、衛星の軌道や観測性能・制約に基づき最適な衛星を選択して観測を依頼でき、さらに、観測後は衛星データによる情報プロダクツが生成され、入手・活用できる情報システム「ワンストップシステム」を開発している。このようなコンセプトによる情報システム開発は他になく、災害対応における衛星利活用の変革をもたらすDX(デジタルトランスフォーメーション)といえる。最終的には、情報プロダクツ提供まで全自動化することが目標である。さらに、近年の高度化著しい宇宙通信インフラを活用し、データ転送時間や処理時間の短縮による「リアルタイム化」を目指していくことも重要である。災害時の衛星データ利用のプラットフォームとなるよう、引き続き研究開発を進めていく。「ワンストップ被災状況分析情報提供システム」災害対応者防災情報研究部門/ 国家レジリエンス研究推進センター田口仁概要災害発生直後は、被災状況をいち早く知ることが重要である。今後の発生が懸念される国難災害では、被災状況は現場からの報告することが困難なことが予想される。そのため、地球を周回している衛星が観測したデータから、被災状況をいち早く知ることができれば、的確な初動対応につながることが期待される。近年、小型衛星が多数打ち上げられており、従来の大型衛星を補完しながら、早期かつ広域な被害把握が実現できる可能性がある。今後の展望・方向性早期・広域な観測のためには、最適な衛星を速やかに選択する必要があり、それを高速化・自動化する技術を現在開発しており、過去の災害に適用して評価・検証を実施している。その技術を「ワンストップシステム」へ実装し、実際の災害への適用を通じて評価・検証を実施する予定である。Point■国難災害時、現場情報に基づく被害状況把握は困難な可能性大■衛星を活用した広域観測が有効。最近は小型衛星も多数宇宙へ■従来の災害時衛星データ利活用を変革する研究開発を実施中災害時衛星利活用DXの研究開発

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