令和3年度成果発表会
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2019.○○.○○○○○○○○○○○○○2022.2.28令和3年度成果発表会水・土砂防災研究部門三隅良平人間の活動は、地球の気候に影響します。その例として、温室効果ガスの排出による地球温暖化が広く知られていますが、別の例として、エアロゾル粒子(大気中の微粒子)の放出による雲の性質の変化があります。雲粒はエアロゾル粒子を核にして形成されるため、エアロゾル粒子が多いと、細かい雲粒で構成される雲ができます。そのような雲は、太陽光を強く反射するために、地球を冷やす効果があります。私たちは、雲とエアロゾルの関係についての実態を明らかにするために、東京スカイツリーを利用した観測を2016年から行っています。観測を通して分かったことは、・エアロゾル粒子の濃度が高いとき、雲粒が小さく数濃度の大きな雲ができやすい。・ただし、エアロゾル粒子の増減に敏感な雲と、そうではない雲がある。・このような感度の違いは、雲が形成されるときの相対湿度に関係している。今後、エアロゾルが豪雨の発生に及ぼす影響についても研究していく予定です。動画概要エアロゾルと雲の関係

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