令和3年度成果発表会
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2019.○○.○○○○○○○○○○○○○2022.2.28令和3年度成果発表会地震減災実験研究部門河又洋介近年,水道管路の老朽化は大きな社会問題になっています。管路の耐震化も進んでおらず,大きな地震により水の給排水システムに甚大な被害が生じる可能性が指摘されています。過去の被災事例から,管路の継手で損傷するケースが多いことが明らかになっています。そこで,E-ディフェンス震動台を用いて,水道管路の耐震継手の実証実験を行いました。本実験研究は,メーカーの大成機工株式会社様と防災科研の共同で実施しています。また,金沢大学様や大阪市,神戸市,岡山市の水道事業体様にもご参画いただいています。急こう配の斜面に,未補強継手を用いた水道管と,種類の異なる耐震補強継手を用いた水道管を埋設した試験体を製作しました。この試験体に800Gal相当の正弦波を入力し斜面を崩壊させることにより,水道管に大きな地盤変位を作用させて,継手の挙動を確認しました。斜面が大きく崩壊したにもかかわらず,耐震補強継手は無事でしたが,未補強継手は継手が外れて,周辺の土砂が管内に流れ込みました。本振動台実験から,耐震補強継手の性能を検証することができました。今後詳細にデータを検証して,水道管の耐震補強の推進の一助になればと考えています。動画概要水道管路の耐震継手の実証実験~耐震補強の促進へ~

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