令和3年度成果発表会
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2019.○○.○○○○○○○○○○○○○2022.2.28令和3年度成果発表会jCNNUE7rC36ケース1とケース2の解析結果。ケース1:M7.95以上の先行地震(×)に対しM±1以内の地震が半径50~500km以内のドーナツ型の領域内で3年以内に発生した地震を後続地震(×)。ケース2:M6.95の先行地震(×)に対し、それ以上のMの地震が半径50km以内の円内の領域で3年以内に発生した地震を後続地震(×)。a~eは具体的な事例、発震機構はUSJS,Ichikawa(1972),または気象庁。先行地震後の地震(×)、後続地震後の地震(×)。地図内のグラフはケース1とケース2のペアの時間差のペア数の積算図。M8.5以上の地震に発生日時とMの記載。プレート境界はBird(2003)を描画にはGMT(Wessel&Smith)を用いた。いずれの場合も、3年間では積算個数に頭打ちは見られず、べき乗則に従う。ケース1では、プレート境界が26ペア、または内陸の浅い地震である組が5ペアあり、ケース2では、39 ペアと8ペアであった。14個あるM8.55以上の超巨大地震のうち、8個の地震が、連動に関わる地震となっていることも、注意を要する。また、ケース1,2のいずれの地震発生間隔の積算において、べき乗則に従う傾向が見られたことついても、小さい地震についても調査をすることで、連動する地震発生のメカニズムについても、検討していきたいと考えている。地震津波火山ネットワークセンター橋本徹夫概要南海トラフ地震において見られるような1日程度以内から数年以内に大規模地震が続発する事例(ケース1)及び、2011年東北地方太平洋沖地震の前にM7クラスの地震が発生したような事例(ケース2)について、世界の大規模地震の連動の事例を横田崇名工大教授と共に調査してきている。今回、ISC-GEMの1904年から2017年までのデータで、ケース1の先行地震として、Mw7.95以上の地震が104個あり、先行地震のマグニチュードの±1以内の地震が先行地震の半径50kmから500km以内のドーナツ型の領域内で3年以内に発生した地震を後続地震として検索した結果、43個のペアが見いだされた。その内、先行地震と後続地震の時間差が、1日以内のものは7個、3日以内が9個、7日以内はと10個なった。後続地震がM7.95を超えるものは8ペアあった。ケース2では先行地震として、Mw6.95以上の地震が1477個あり、それ以上のマグニチュードの地震が先行地震の半径50km以内の円内の領域で3年以内に発生した地震を後続地震とした結果、60個のペアが見いだされた。その内、時間差が、1日以内のものは14個、3日以内が20個、7日以内はと24個となった。後続地震がM7.95を超えるものは5ペアあった。今後の展望・方向性更にマグニチュードの小さい先行地震の事例を調査して、後続地震としてマグニチュードが大きくなる事例を調査していき、防災的な観点から、大規模地震の続発性についての注意喚起が図ることができるような調査を進めていきたい。Point■M8クラス以上の先行地震104個中43ペアが連動■M7クラス以上の先行地震1477個中60ペアが連動■時間差が短いものほど頻度が高く、長いものも減らない大規模地震の連動について

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