令和3年度成果発表会
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•災害対応アクションカードを用いて、対応レベルに基づいた手順化を進めてきたが、次のステップとして、省力化、操作ミス防止等の観点から、自動化を進める必要があると考える。•災害対応にチャットツールを適用させる際のデメリットとして、チャット履歴が流れてしまうことである。過去のチャット履歴を2019.○○.○○○○○○○○○○○○○2022.2.28令和3年度成果発表会表独自の対応レベル概要図災害対応アクションカードのイメージ-・防災クロスビュー/ISUT-SITEの更新・現地情報支援チームによる地図作成支援等・Web会議システムによるオンライン参集・災害対応系チャット群を設置・内閣府防災とISUTの体制構築・情報共有・防災クロスビュー/ISUT-SITEの開設・現地支援に向けた準備・災害対応シフトを作成・準備系(災害警戒系)チャット群にて関連情報を共有・防災クロスビュー:気象災害2021に台風情報を掲載Lv.3:支援準備Lv.2:警戒作業Lv.1:平時以上の内容より、ISUTの迅速かつ確実な初動対応確立に向け、参集ルールと対応レベルの設定、オンライン環境下で使用可能なツール(アクションカード、チャットツール)の整備、継続的な訓練とAfter Action Reviewの実施等を複合的に行った。確認するには画面スクロールを繰り返すだけではなく、把握したいチャット履歴の見落としにもつながることから、災害対応を行う上での重要事項や周知事項等が「流れない仕組み」を構築する必要があると考える。Lv.Lv.5:現地支援Lv.4:遠隔支援防災情報研究部門/総合防災情報センター金田成元概要防災科学技術研究所(以下、防災科研)は内閣府(防災担当)とともに、大規模災害発生時、災害情報の収集・整理・地図化を行い、災害対応機関の災害対応を支援するISUT(Information Support Team:災害時情報集約支援チーム)として情報支援活動を行う。併せて、災害対応機関に閲覧を限定した情報共有サイトであるISUT-SITE、一般公開向けである防災クロスビュー(閲覧URL:https://xview.bosai.go.jp/)の公開・更新も行う。大規模災害の発生が想定される震度6弱以上(東京23区は震度5強以上)の地震や大雨、台風、大雪等を起因とする特別警報等が、気象庁から発表された時点でISUTの派遣の可能性が高まるため、防災科研では、順次、職員の派遣準備やISUT-SITE開設、防災クロスビュー公開の対応を進めるが、内閣府(防災担当)からの派遣要請がいつ行われるかは不明であるため、これらの対応は迅速かつ確実に行い、準備する必要がある。また、迅速な参集や新型コロナウイルス感染症の拡大防止等の観点も視野に入れると、自宅や外出先からでも参集可能とする、オンラインツールを駆使した災害対応環境の整備は肝要である。今後の展望・方向性•災害対応で使用するツールの改善に向け、災害対応活動ログによる対応履歴の可視化を行い、改善箇所を詳細かつ的確に把握する必要があると考える。なお、災害対応活動ログに関しては、組織内にて共有した連絡事項等を自動的に一元化・可視化できることが望ましいと考える。Point■参集ルールと対応レベルの設定■オンライン環境下で使用可能なツールの整備■継続的な訓練とAARの実施ISUTの迅速かつ確実な初動対応確立

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