令和3年度成果発表会
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2019.○○.○○○○○○○○○○○○○2022.2.28令和3年度成果発表会災害時における避難所の集約災害にかかわる情報は、事前の観測情報、災害を予測した情報、発生時の情報、災害対応を通じ集められた情報など平時から発災時に至るまで様々存在する。SIP4Dはこれらの国内外のさまざまな機関が作成しする情報を相互に共有・活用してもらうための情報流通基盤である。情報流通で課題となりがちな、提供する側と利用する側のデータフォーマットの不一致に対応する機能や、様々な機関が共有する同種のデータを統合する機能などにより、システムの相互接続性を上げ情報の流通効率を向上させている。防災基本計画への明記により名実ともに研究開発システムから社会実装された国の災害対応システムに位置づけられたSIP4Dであるが、ITシステムとしては総合防災情報システム(内閣府)との関係性や、新設されたデジタル庁による国全体のデータ基盤やシステムのありかたの議論に係っていくこととなる。国の防災における位置づけ2021年度にはISUT(災害時情報集約支援チーム:Information Support Team)に加え、SIP4Dの活用が国の防災基本計画に明記され、国の災害対応システムとしてより強い立ち位置を得ることになった。都道府県の対応が進む2020年度に都道府県とSIP4Dとの連接実証が実施されたこと、またISUTをはじめとする災害時利用が広く認知されたことなどから、2021年度には多くの都道府県でSIP4Dとの連接を検討・開発が始まった。8月の豪雨では、すでにSIP4Dとの連接がなされた県防災情報システムより避難所情報が直接共有され、統合情報として災害現場への提供がなされた。防災情報研究部門協働基盤研究室半田信之■被災地域と応援組織を結ぶ防災の情報基盤■複数の提供側と利用側を仲介するハブとなる■利用組織間で災害の状況認識を統一できる基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)

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