■既存の融雪装置をIoT化し、安価に降雪分布を取得■市長村レベルの冬期道路管理に利用可能■除雪費の削減や立ち往生の発生軽減への活用を想定2019.○○.○○○○○○○○○○○○○2023.2.21令和4年度成果発表会散水消雪システム概略図開発したシステムから得られた降雪量分布散水消雪システム制御盤と降雪センサーと通信装置の写真既存の地上観測点から得られた降雪分布開発中の最適除雪ルート推定システムの結果一例雪国における冬期生活道路の確保は、除雪技術が発達した今日でも解決されていない問題です。そこで、より効率的な冬期道路網の確保とその維持にかかる経費の削減を目指して、効率的な除雪体制や迂回路を決定するために、時空間分解能の高い降雪量分布を算出するシステムの開発を民間企業と共に行っています。このシステムでは、融雪装置の制御に使用されている降雪を検知する降雪センサーを利用しています。これまでは個々の融雪装置の制御にしか使われていなかった降雪センサーの取得情報をIoT化により集約し、その情報をもとに降雪量分布を算出します。新潟県長岡市に試験的に構築したシステムから算出した結果と既存の観測点から算出した結果を比較したところ、既存の地上観測網では検出しにくい狭い降雪域を本システムでは検出できることが示唆されました。このことは、本システムが局地的な集中降雪の監視に有用であることを示唆しています。■得られた降雪分布は、除雪ルート最適化等での利活用を想定しており、除雪効率化のための最適除雪ルート推定システムを現在開発中■データ取得範囲(東北以南の日本海側を想定)を広げ除雪費の削減や立ち往生の発生軽減につなげる■気象レーダーや気象モデルなどから算出される降雪量分布の精度検証や補正に利用することにより、降雪量分布の推定精度の向上につなげる既存設備を用いた降雪分布取得システム雪氷防災研究部門山下克也
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