t++発災迅速に被災状況の全体像を把握することは災害対応に重要災害対応フェーズに応じたその時点の最新情報が必要個別情報は災害時に利活用は困難のため統合化が必要2019.○○.○○○○○○○○○○○○○2023.2.21令和4年度成果発表会この研究は内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」と「災害レジリエンス向上のための社会的期待発見研究」の一環で実施しています。②衛星による浸水推定域(2020/7/4 13:13観測)①浸水想定区域③浸水想定区域と衛星による浸水推定域の統合化④浸水推定図(国土地理院)⑤統合化した浸水推定域水害時において入手可能な浸水域に関するデータ災害発生時想定データ発災後数時間~半日衛星による浸水推定域発災後半日~1日現地情報による浸水推定域対象ケース:令和2年7月豪雨の球磨川氾濫発災後数日以降浸水実績図その時点で入手し得る最新の面的情報を求めている。水害時における浸水域に関するデータとしては、平時に作成される浸水想定区域図、衛星による浸水推定域、現地情報から地形データを用いて作成する浸水域推定、河川管理者等に作成される浸水実績図等、様々なデータが順次作成される。これらのデータは、それぞれの組織が作成し、それぞれのタイミングで共有・公開するが、利用者がそれぞれのデータの特徴を考慮しつつ、個別に参照して災害時に利活用することは困難。そこで、本研究ではそれぞれ作成される浸水域に関するデータを、タイミングおよび特性に基づき統合処理を行い、浸水推定域を生成する手法開発を行う。災害対応者は、迅速に被災状況の全体像を把握するために、今後は、各災害対応フェーズにおいて入手可能な最新情報について統合を行い、さらに作成された情報プロダクトを生成するツールの手順化などより作業時間を短縮し、災害時に災害対応現場へ迅速に提供できるシステム開発を行う予定である。災害対応フェーズは災害発災時、発災後の数時間から半日、発災後半日から一日、発災後数日以降においてそれぞれ想定データ、衛星による浸水推定域データ、現地情報による浸水推定データ、浸水実績図を入手可能である。それぞれデータの特性から相対的な確度のランクを設定し、浸水推定域データを統合処理する際は確度のランクの最大値を示すことで、利用者が判断しやすくなった。統合後の浸水域を活用し、浸水域内の人口、建物数、農地面積、浸水範囲面積等の部隊派遣や支援方面で意思決定につながる被害状況把握プロダクトを生成し、SIP4Dを経由して防災クロスビューやISUT-SITEに共有し、災害対応現場へ提供した。また、情報プロダクツを実災害において検証を行い、利活用面での課題を見つけ改善する。さらに、社会的なニーズを把握しながら、災害対応現場で意思決定に繋がる新たな情報プロダクツ生成技術開発を検討する。■■■■研究部門■■浸水被害を把握するためのデータ統合手法の開発
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