令和4年度成果発表会
204/210

2019.○○.○○○○○○○○○○○○○2023.2.21令和4年度成果発表会SIP4D(エスアイピィフォーディ)は災害時に対応する様々な機関が所持する情報を「相互に共有する」ことで、状況認識の統一をはかり災害対応を効率的に実施できるようにするための情報流通基盤です。SIP4Dは内閣府が主導する「戦略的イノベーション創造プログラム」(通称:SIP)の一環として2014年より研究開発が始まり、プロジェクト終了後の2019年からは実災害への適用と更なる研究開発のためく防災科研が運用を行っています。当初SIP4Dは府省庁の情報連携を目指していましたが、2020年度に実施された都道府県防災情報システムとの連接実証事業を契機として都道府県・政令指定都市との連接を現在進めています。本年度の台風対応においても既に連接がなされた自治体より、避難所の開設状況や通行規制の情報が共有されました。またISUT(災害時情報集約支援チーム:Information Support Team)はSIP4Dを活用した被災自治体への情報支援を行っておりましたが、2021年度にはSIP4Dの活用が国の防災基本計画に明記され、国の災害対応システムとしてより強い立ち位置を得ることとなりました。内閣府では府省庁の利用者を想定した総合防災情報システムを2011年度から運用しています。総合防災情報システムとSIP4Dはシステムコンセプトが異なるため利用できる機能や対象とする利用者が異なりますが、ともに災害対応に資するシステムであり相互に補完することで国や自治体が連携して実施する災害対応を強化することができます。現在検討が行われている、次期総合防災情報システムではSIP4Dとの機能融合が予定されており、SIP4Dが実証してきたシステムコンセプトや機能が国の災害対応の中核に取り込まれる見込みです。防災情報研究部門協動基盤研究室半田信之■災害対応機関同士で情報を「共有」する基盤システム■研究開発システムから災害対応実務に必要なシステムへ■内閣府総合防災情報システムへの機能融合を検討開始基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)

元のページ  ../index.html#204

このブックを見る