①③②④6m4m2019.○○.○○○○○○○○○○○○○雪温ー:+1℃ー:-5℃ー:-10℃落雪高さ8m2023.2.21令和4年度成果発表会衝撃荷重試験の連続写真(落下姿勢、衝突角度、衝突速度などとリスクの関係について検討する)同じ雪塊重量において衝突角度や雪質、表面硬度の違いにより、最大衝撃荷重や衝撃時の波形が異なる。落雪衝突波形雪塊重量と衝撃荷重の関係における雪温・落雪高さの影響湿降雪に起因する着雪や屋根雪やその雪庇,道路施設への冠雪などは,気温上昇や日射、雨などの影響により落雪し,人的物的被害を引き起こす可能性がある。松下ら(2013)は自然雪を切り出して落雪荷重の試験を行うと共に既往研究との結果と比較や,試験結果から衝撃荷重の推定方法の検討を行った.また阿部ら(1997)は,大型野外シュートを用いた積雪塊の衝撃荷重測定により,衝突直前の運動量と受圧力板の受ける力積とほぼ等しいことを示した。落雪による破損などにおいては最大衝撃荷重の影響が考えられるが,同じ重量であっても雪質,表面硬度,衝突角度などにより異なる値となる.本試験においては,落雪の高さ別の衝撃荷重の違いの定量的に示すために,人工雪と自然雪を用いて試験を実施し,力積を考慮した衝撃荷重の比較検討を行った。本研究では、防災科学技術研究所の降雪装置で積雪させた人工雪と構内の自然雪を用いて衝撃荷重試験を実施した.2つのサンプラで切り出した雪氷塊は,人工雪は低温室内で高さ4m,6m,8m,自然雪は採取後,高さ3.1m,3.8m,6m,10mで実施した。落雪による破壊などの被害については最大衝撃荷重の影響が大きいと考えられるが,高さ別の衝撃荷重の評価を行うために,接触時間を考慮した力積による整理を行い、0.5kg以下の重量において明確な差異はみられないが,2.5㎏以上では数百ℊの違いにおいても高さ別に分類することができた.人工雪と自然雪の落雪高さと雪塊重量の関係の一次式の傾きと高さの関係から、対象となる任意の高さからの衝撃荷重の力積について推定が可能となった.今後,衝撃荷重の力積と落雪被害の関係を明確にすることにより,危険度ポテンシャルの指標となることが期待される.■人工雪を用いた落雪衝撃試験■衝撃荷重の定量評価■今後のリスク評価に向けて落雪リスク評価に関する実験的研究所属名雪氷防災研究部門氏名佐藤研吾
元のページ ../index.html#87