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火山

地球の内部でプレートが動き、
山や火山がつくられます。
その動きが日本列島の形を生み出しています。

地球のつくり

地球の表面には「プレート」とよばれる大きな岩の板が十数枚に分かれており、それぞれが1年に数cmほどの速さでゆっくり動きます。海の底には「海嶺(かいれい)」と呼ばれる山なみがあり、そこで海のプレートが生まれます。地下から上がってきたどろどろのマグマが冷え固まり、新しいプレートになるのです。海嶺で生まれたプレートは、海の底をすべるようにゆっくり動きます。
やがて海のプレートは、陸のプレートとぶつかり、「海溝(かいこう)」と呼ばれる深い溝のある場所で、陸のプレートの下にもぐりこんでいきます。海溝では、プレート同士が引っかかって力がたまります。そして、その力が限界に達して一気に解放されたときに、地震が起こります。
また、もぐりこんだプレートといっしょに海の水も深くに運ばれ、その水のはたらきでまわりの岩石の一部がとけてマグマができます。そのマグマが地表へ噴き出すことで、日本の火山の多くがつくられます。
地震や火山は主にこの海嶺や海溝のまわりに分布しています。それ以外にも「ホットスポット」と呼ばれる特別な場所では、地下からマグマが上がってきて火山ができます。ハワイの火山は、その一例です。

海嶺・海溝・ホットスポットでの火山のしくみを示した図。プレートが動くことで海嶺型火山、ホットスポット型火山、海溝型火山ができる様子を描いている。:画像

地形の成り立ち

地球の表面は、十数枚の大きなプレートという固い岩石の層におおわれており、これらが互いに移動し衝突したり離れたりすることで地球規模の大きな地形が形作られます。特にプレートがぶつかり合う場所では、地面が盛り上がって高い山のならび(山脈)ができます。例としては、インドプレートの衝突によるヒマラヤ山脈が挙げられます。ぶつかり合う場所では、一方のプレートが他方のプレートの下に沈み込み、その直上に海溝が形成されます。これは地球上で最も深い場所の一つです。プレートがぶつかり合う場所とは反対にプレートが互いに離れていく場所では海嶺という海底の大山脈が形成されます。このような地形は、東太平洋や大西洋で見られます。海嶺は、マントルからマグマが湧き上がることで新たなプレートが生成される場所で、アイスランドのように火山活動が活発な場所が多いです。
プレートが衝突し、一旦地面が盛り上がることにより(隆起)、形成された山脈や高地は、川や氷河、風などの影響で地表付近が崩れたり、削り取られたりして(風化、浸食)、形を変えていきます。山脈から流れ出す川が、谷を深く削り、V字谷をつくり、削られた土砂は下流に運ばれて底に積もり扇状地や平野を形成します。川だけでなく氷河による侵食もあります。氷河の場合は、U字谷やフィヨルドといった独特の地形が形成されます。

日本列島周辺のプレートと成り立ち

日本列島周辺は4枚のプレートがお互いに押し合いながら動いている世界でもめずらしい場所であり、それらの運動が日本列島の形成に影響を与えています。日本列島はかつてユーラシア大陸の東のはしに位置していました。約2000万年前〜1500万年前にかけて起こった大陸の東のふちにあたる地域での火山活動により、地殻が押し広げられて南東方向に移動しました。その際、東北日本は反時計回り、西南日本は時計回りに移動し、また南から伊豆半島の衝突があり1500万年前には弓形の日本列島の原型が完成しました。この大陸との裂け目の部分には新たな海底が形成され、現在私たちが知る日本海となっています。大陸から切り離された直後、西南日本と東北日本は海で隔てられていましたが、火山活動や堆積作用によって海底が埋められました。この溝はフォッサマグナと呼ばれており西南日本と東北日本を分ける地質境界となっています。その後、カルデラを伴う激しい噴火や、東から沈み込む太平洋プレートによる西向きの強い押し縮める力(圧縮力)が東北日本での隆起を伴う激しい変形を起こし、現在の日本列島が形成されていきました。

日本列島の下で太平洋プレートとフィリピン海プレートが沈み込み、東北日本と西南日本が動く様子を示した図。伊豆半島の衝突による地形の変化も描かれている。:画像

火山の内部と噴火のしくみ

マグマが浮力(軽くて上に浮上しようとする力)によって地下深くから地中に上がってくると、まわりの岩石が軽くなり、浮力がなくなった場所にマグマだまりができます。マグマだまりに下からどんどんマグマがたまってくると、やがて収まりきらなくなったマグマが上昇するようになります。マグマの中に含まれていた水が水蒸気となり、マグマが泡だらけになりながらふくらむと、地表に勢いよくあふれ出しマグマ噴火が発生します。マグマが直接地表に到達しなくても、上昇した先に地下水が溜まっていると、高温のマグマによって急速に温められ沸騰して地下水が水蒸気となり、その上の岩石をふき飛ばし、水蒸気噴火が発生します。大きなマグマ噴火の前には、マグマが地下をほり進めながら上がってくるときに小さな地震がたくさん発生したり、地面がふくらんだりするので、マグマが地表に近づいていることがわかります。一方、小さなマグマ噴火や水蒸気噴火の前ぶれは小さく、噴火までの時間が短いです。

火山の内部でマグマが上昇して起こるマグマ噴火と、地下水がマグマに加熱されて水蒸気が急にふくらむことで起こる水蒸気噴火のしくみを、図で比べて示したもの。:画像

噴火の仕方と火山のかたち

噴火の種類はマグマが出てくる勢いや、その飛び出しかたによって分けられます。最も勢いよく飛び出るプリニー式噴火は、飛行機が飛ぶ高さまで上がり、国全体やとなりの国まで流れる噴煙をつくります。2010年にアイスランドで発生したプリニー式噴火では、ヨーロッパ中に火山灰が流れ、飛行機が飛べなくなりました。プリニー式噴火よりマグマの勢いが弱く短時間で終わる噴火はブルカノ式噴火と呼ばれます。弱いと言っても、山の大きさと同じか何倍かまで噴煙を上げて、ふもとの街に火山灰を降らせます。桜島ではブルカノ式噴火が毎日のように発生しています。さらに勢いが弱いものには、数分から数十分おきに小さな爆発をくり返し、山の斜面にマグマのしぶきを飛ばすストロンボリ式噴火や、マグマを噴水のようにふきだし続けるハワイ式噴火があります。

プリニー式、ブルカノ式、ストロンボリ式、ハワイ式など、噴火のしかたのちがいを横並びで示した図。それぞれの噴火が、噴煙の高さや溶岩の飛び方など、どのように見えるかを比べられるように描かれている。:画像

溶岩流の噴火をくり返すと、ハワイのマウナロア山のようになだらかで広い楯状火山ができます。一方、溶岩流の噴火に加えて火山弾や火山灰を噴出する噴火もくり返すと、富士山のように山頂がとがった成層火山ができます。マグマの粘り気が強く山頂にとどまろうとすると、雲仙普賢岳のように山頂がもり上がった溶岩ドームができます。

海底火山

海底火山とは、海の底にある火山のことです。陸上の火山と同じように、地下のマグマが噴き出すのですが、深い海の中にあるため、私たちの目には見えません。「中央海嶺」と呼ばれる海底山脈では、プレートが離れていく場所でマグマが絶えず噴き出し、新しいプレートを作り続けています。また、日本周辺にも多くの海底火山があります。2021年には福徳岡ノ場という海底火山が噴火し、大量の軽石が沖縄などの海岸に漂着しました。また、海底火山が浅い場所で噴火すると、新しい島が生まれることもあります。2013年に誕生した西之島は、海底火山の噴火によってできた島で、今も成長を続けています。海底火山は見えない場所にありますが、軽石の漂着や新しい島の誕生など、私たちの暮らしにも関わっています。

日本は火山大国

日本には現在、111の活火山があります。これは世界の活火山の約7%にあたり、非常に多い数です。日本にこれほど多くの火山がある理由は、日本列島の下で複数のプレートがぶつかり合い、マグマが発生しやすい環境にあるからです。火山は時に大きな災害をもたらします。噴火が起きると、火山灰が広い範囲に降り積もる降灰、高温の溶岩が流れ出す溶岩流、噴出物とガスが高速で流れ下る火砕流などが発生します。日本では火山を24時間体制で観測し、噴火の前ぶれを見逃さないようにしています。一方で、火山は私たちに恵みも与えてくれます。日本全国に約2万7千か所もある温泉や、農業に適した水はけのよい土壌は、火山のおかげです。火山の恵みを受けながら、災害にも備えていくことが、火山大国に暮らす私たちにとって大切です。

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