雪氷防災研究センター新庄支所は、雪氷防災の研究を通して雪国で暮らす住民の安全確保に尽力した功績により、地元の山形県新庄市から感謝状を頂きました。
併せて下の記事もご覧ください(防災科研ウェブサイト)
https://www.bosai.go.jp/info/news/2012/prize_20130109_01.html
(平成25年1月4日)
公益社団法人日本雪氷学会の学会賞を受賞し、2012年9月23日から27日に広島県福山市で開催された雪氷研究大会 (日本雪氷学会と日本雪工学会の合同大会)で授賞式が行われました。
技術賞:雪氷防災研究センター 新庄支所
平田賞:山口悟 主任研究員
功績賞:佐藤篤司 研究参事
併せて下の記事もご覧ください(防災科研ウェブサイト)
https://www.bosai.go.jp/info/news/prize/2012/prize_20121010_01.html
(平成24年9月25日)
平成24年豪雪に際して上石勲総括主任研究員が新潟県内の道路の雪崩危険個所の調査及び対策についての助言を行いました。これに対して新潟県知事から感謝状が贈呈されました。
(平成24年6月22日)
Journal of Wind Engineering and Industrial Aerodynamics誌に掲載された下記の論文に対して,2012年5月30日に日本風工学会から平成23年度「日本風工学会ベストペーパー賞」が授与されました。この論文は,プロジェクト研究「雪氷災害発生予測システムの実用化とそれに基づく防災対策に関する研究」ならびに国土交通省建設技術開発助成による研究「都市空間における雪氷災害に伴う費用軽減をめざしたリスクマネージメントシステムの構築」の成果の一部です。
論文名:
Development of a system for predicting snow distribution in bui11-up environments : Combining a mesoscale meteorological model and a CFD model, Journal of Wind Engineering and Industrial Aerodynamics, Vol.99, N0.4, pp460-468. 2011
著者:
Yoshihide Tominaga<a>, Akashi Mochida<b>, Tsubasa Okaze<b>,
Takeshi Sato<c>, Masaki Nemoto<c>, Hiroki Motoyoshi<d>,
Sento Nakai<d>, Takuya Tsutsumi<e>, Masaya Otsuki<f>,
Takahiko Uamatsu<f>, Hiroshi Yoshino<b>
<a> Niigata Institute of Tecnology
<b> Tohoku University
<c> Shinjo Branch, Snow and Ice Research Center, National Research
Institute for Earth Science and Disaster Prevention
<d> Snow and Ice Research Center, National Research Institute for
Earth Science and Disaster Prevention
<e> Northern Regional Building Research Institute, Hokkaido Research
Organization
<f> Yukiken Snow-eaters Co. Ltd.
授賞理由:
都市・建築空間における雪氷災害対策が困難な理由の一つとして,複雑な市街地空間に形成される積雪分布を正確に予測することの難しさが挙げられる。建物周辺の雪の吹き溜まりに見られるような建築物と風と雪の相互作用を予測する方法として,模型雪を用いた吹雪風洞実験が数多く行われてきた。しかしながら,吹雪風洞実験における相似則に不明な点が多く,都市・建築空間における積雪分布が受ける,気象条件の時間的な変化や周辺地形等の影響を適切に風洞実験に考慮することは困難である。
本論文は,広域の降雪状況を予測するメソ気象モデルと建物スケールの積雪分布を予測するCFDモデルを連結することによって,広域スケールの気象条件の時間的な変化を考慮しながら,都市・建築スケールの積雪分布を予測できる降積雪シミュレーションシステムのプロトタイプを開発するなど,積雪地域における都市・建築空間の各種雪氷災害の予測や対策に資する研究を取りまとめたものである。同論文では,そのシミュレーションシステムの概要を示すとともに,その予測精度を実大建物での実測結果から検証している。すなわち,本システムで採用している降雪現象も含んだメソ気象モデルが,降水量や風向・風速の変動を実用的な範囲で再現できること,また建物から離れた領域の積雪分布や建物周辺の積雪分布の吹き払いや吹き溜まりパターンを概ね正しく予測できることを示すなど,研究内容の完成度が高く,氷雪災害対策への活用が期待できる。
(平成24年5月30日)
日本雪氷学会北海道支部の「北海道の雪氷」に掲載された下記の論文に対して,同支部から2012年度北海道雪氷賞(北の風花賞)が授与されました。この論文は,雪氷防災実験棟を用いた北海道工業大学・(株)大林組との共同研究「建築物の着雪防止技術に関する研究」の成果の一部です。
論文名:
構造部材における着雪性状に関する研究,,北海道の雪氷, N0.30, pp31-34. 2011
著者:
千葉隆弘,苫米地司(北海道工業大学)
佐藤威,望月重人(防災科学技術研究所雪氷防災研究センター)
授賞理由:
近年は東京スカイツリーのような高層建築物も多く,積雪が少ない関東地方においても着雪落下で人的・物的被害が発生している。このことに着目し,着雪実験と風速シミュレーションを使って研究を進め,着雪の落下・飛散防止対策に一定の知見を得たことが評価される。雪氷学の知見が積雪寒冷地以外にも広く適用可能であることを示し,社会貢献が大きいと評価された。
(2012年5月18日)
佐藤篤司研究参事は,長年にわたる雪氷研究の推進と日本雪氷学会北信越支部の発展に貢献した功績により,同支部から雪氷功労賞を受賞しました。
受賞理由:
佐藤氏は2003 年から2006 年まで副支部長,2007 年から2011 年まで支部長を歴任し,雪氷防災研究センター長の重責を果たしながら,支部の発展に著しい貢献を果たしたことは周知である。
2004 年の新潟県中越地震直後の大雪の際には,(社)日本雪氷学会と日本雪工学会の研究者で「新潟県中越地震・雪氷災害調査検討委員会」を立ち上げ,また,翌年の平成18年豪雪に対しては科学研究費による『2005-06 年冬期豪雪による広域雪氷災害に関する調査研究』組織を作り,支部の雪氷研究の活性化と社会への還元に努めてきた。
さらに,富山県総合雪対策推進会議委員,富山県新総合計画課題別研究会(県土づくり研究会)委員,長岡市防災会議委員(1号),長岡市地下水対策協議会委員,長岡市国民保護協議会委員,(社)中越防災安全推進機構理事などを務め,金沢工業大学地域防災環境科学研究所にて講演するなど,北信越地域での社会貢献も活発に行なっている。 さらに,市民向けの講演や積雪断面観察講習会を実施し,また報道機関への広報活動も十分に行なっている。
以上のとおり,佐藤氏の支部発展に対する多大な貢献は雪氷功労賞にふさわしいものと認め選定する。
(2012年4月14日)