防災科学技術研究所 令和元年度成果発表会 概要集
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〒305-0006 茨城県つくば市天王台3-1 Tel 029-851-1611 Fax 029-851-1622防災情報クリアリングハウスの研究防災情報研究部門 協働基盤研究室  磯野 猛2020.2.13 令和元年度 成果発表会■全国の災害情報を即時に検索する■情報に溺れないように■システム間を自動で結びつける機能の開発情報を活用するためには、まず、情報を見つける必要があります。Googleに代表される一般の検索エンジンの場合、10分前に公開された情報を見つけるとはできません。そのため、様々なところで、カタログサービス(クリアリングハウス)が提供されています。しかしながら、それぞれのカタログサービスは独立していて、横断的な検索ができないため、目的の情報を見つけるためにはカタログサービスを渡り歩く必要があります。防災情報には頻繁に更新される動的な情報と、ハザードマップ等の滅多に更新されない静的な情報があり、それぞれのカタログサービスに登録されています。そのため、全国にあるカタログサービスを横断的に検索できてかつ、動的な情報をリアルタイムに検索できることが、防災情報のカタログサービスに求められます。また、情報に溺れないようにするために、災害対応の活動内容に適した検索キーワード等の、メタデータの定義が重要になります。現状は個々のカタログサービスが、独自ルールでメタデータを付与しています。このため、情報の絞り込み精度が悪く、メタデータの標準化が必要です。カタログサービスは利用者が検索することで、情報の置き場を知らせます。人が主体となって行動しなければ、情報を手に入れることはできません。災害対応中は圧倒的にマンパワーが不足している場合が多く、そのため、可能な限りシステムの自動化が求められます。利用者の立場、利用者の業務内容と、カタログサービスに登録するメタデータが噛み合ったとき、的確な情報のプッシュ通知が可能になります。自治体等が保有する防災情報システムと、カタログサービス間のルールを標準化することで情報検索を自動化し、マンパワーを必要とする情報収集業務の軽減を目指します。自治体の情報衛星の情報空中写真の情報民間の情報様々な災害情報NIEDカタログサービス行政の情報

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