60周年を迎えて

みんなでつくるレジリエントな社会

理事長 寶 馨



防災科学技術研究所の創立60周年を皆さんとともに喜び、さらなる発展に向けて気持ちを新たに本年から始まる第5期(2023~2029年度)に臨みたいと考えています。
防災に関する総合的な我が国唯一の国立研究開発法人として、その役割を自覚し、 所内職員はもとより、各界各層の皆様とともに安全安心な社会の構築に貢献してまいります。


第4期において、林春男さんは、文系を専門分野とする初めての理事長として、本研究所の進むべき方向性を明確に示され、 「生きる、を支える科学技術」というキャッチフレーズを所内外に浸透させつつ、そのアイデンティティーを確立され、「共創」を推進してこられました。
主管官庁であります文部科学省もその方向性をさらに発展させることを望んでいます。
それは、国として、防災という社会課題の解決に研究や科学技術がより実用され役に立ち、人々の生命と生活を守りながら、持続可能な社会を築き上げていくために必要なことであるからです。
国内のみならず、国外にも視野を広げて、これまでに培ってきた防災科学技術を基盤として、 先端的な学術研究を推進するとともに、次世代人材の育成も含め、実践的な研究の成果を上げていこうではありませんか。


国立防災科学技術センターの時代から防災科学技術研究所に至るこれまでの60年において、 組織運営に携わってこられた歴代のセンター長、理事長をはじめ、すべての職員の皆様、 さらにはこの組織を支えてきてくださった関係省庁、関係団体の皆様に厚く御礼申し上げます。


生きる、を支える科学技術。みんなでつくるレジリエントな社会。
防災科学技術研究所にどうぞ絶大なるご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。