2021.12.21
松川杏寧研究員とDr.ナダレンジャーが岡崎盲学校で防災科学教室を実施しました。
名称 | 防災科学教室 |
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日時 | 2022年12月21日(火) |
場所 | 愛知県立岡崎盲学校 |
対象 | 愛知県立岡崎盲学校の高等部 |
主催 | 公益財団法人ベルマーク教育助成財団 防災科研 |
協力 | 防災科研(松川、Dr.ナダレンジャー) |
Dr.ナダレンジャーの科学実験と、災害過程研究部門の松川杏寧特別研究員による「安心防災帳を使って、災害にそなえよう」の2本立てで、視覚障害の生徒にも伝わりやすいように、聴覚や触覚で理解してもらえる工夫を凝らしました。
高等部の生徒は14人。そのうち全盲の生徒が9人、弱視の生徒が5人で、知的障害を伴う生徒も複数いました。少人数向けに丁寧な授業をするために、7人ずつ2グループに分かれてもらいました。
Dr.ナダレンジャーの科学実験は、定番メニューを盲学校向けにアレンジ。揺れの周期を実感してもらうための「ゆらゆら」は、長さの違う3本の帯の先端に鈴をつけ、揺らし方による違いを、鈴の音で判別してもらえるようにしました。
松川特別研究員の「安心防災帳を使って、災害にそなえよう」では、国立障害者リハビリテーションセンター研究所が作成した教材「自分でつくる安心防災帳」を使いました。本来は各自が記入したりシールを貼ったりするワークシート形式ですが、弱視の生徒が見えやすいように拡大印刷し、シールも拡大して、ホワイトボードに貼りながら一緒にワークを進めました。
まずは、自分の身体のどこに支障があるかなどをチェック。次に、防災グッズや情報収集ツールなどの備えがあるかを確認しました。この教材で特徴的なのは、ヘルパーや医療機関など「人的サービス・関係づくり」についても確認する点です。「地域の防災訓練に参加したことがある」の項目をチェックできた生徒はいなかったため、松川特別研究員は「自分の身体のことを近所の人に知ってもらうのは大切なことなので、ぜひ地域の防災訓練にも参加してくださいね」と話しました。
阪神・淡路大震災の発災時の映像から、音で答えるクイズも出題しました。建物の中から俯瞰で撮った映像と、火災現場で撮った映像を流し、音を聞いて違いを考えてもらいます。「救急車の音...?」という生徒の回答に、「正解です!」。俯瞰の映像では救急車の音が聞こえますが、火災現場の映像では聞こえません。救急車がすぐに出動できない場合があることを生徒に理解してもらいました。