国家レジリエンス研究推進センター

活動報告

  • 2019.10.30NR2令和元年8月の前線に伴う大雨災害に対するテーマ2の取組

    令和元年8月下旬に発生した九州北部の前線による大雨では、佐賀県を中心に洪水が発生し、内閣府情報先遣チームおよびISUT(災害時情報集約支援チーム)が派遣されました。災害対応の実践および支援を通じて、研究開発の評価・検証を行うために、テーマ2では佐賀県庁にメンバーを派遣しました。
    JAXAのALOS-2(だいち2号)の解析結果をISUTに提供したほか、国際的な衛星データの共有の仕組みであるセンチネルアジアや国際災害チャーターに、観測すべきエリアをトリガー情報として提供しました。さらにレーダー衛星画像を入手の上で、推定浸水エリア等の解析結果を佐賀県庁に提供したほか、国土地理院が撮影した写真等を活用し、推定浸水エリアの作成を行い提供するなど現地のニーズに応じた解析を実施することができました。
    今回の対応を通じて、開発中の複数のリモートセンシングデータを一元化するシステムの有効性が示されたとともに、初動だけでなく災害対応が継続している最中でもニーズに応じた観測データや解析結果の提供が重要であることが明らかになりました。このように、研究開発および社会実装に向けての課題点等の抽出ができたことから、今回の活動で得られた成果を今後の研究開発に活かしていきます。 

    活動の様子

    • 写真1 提供した衛星画像(中央奥のスクリーン画面)を現地で災害対応に活用している様子。Web-GISを部屋の大型スクリーンに投影したほか、印刷物を提供しました。

    • 図1 国土地理院の推定浸水段彩図に基づき、浸水エリアを推定した結果。公開可能なデータは防災科研クライシスレスポンスサイトから閲覧できます。

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