研究集会・ワークショップ
降雪に関するレーダーと数値モデルによる研究 in長岡 (第15回)
~固体降水量観測の高精度化とその活用に向けて~
主旨
固体降水量は捕捉損失などの誤差要因が大きく、測器の高性能化や時間分解能の向上によってそれが問題として顕在化しているのが現状である。世界気象機関(WMO)が比較観測(SPICE)を実施するなど、解決に向けた試みはなされているが、汎用的な方法は未だ確立していない。一方、積雪や雪氷災害の解析や予測において、降雪量、あるいは降雪種(乾雪、湿雪、あられ、みぞれなど)の把握は結果へのインパクトが大きく、正確な値への要求は強い。本ワークショップでは、固体降水の正確な量、質について、観測や降水過程の解析をする側、及び、雪氷現象の解析や行政機関での活動など活用する側の両面からの講演を集め、正確な固体降水量把握に向けた研究の現状、問題点、ニーズについて議論する場を提供したい。
- 開催日時
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2016年11月21日(月) 13時~17時20分
2016年11月22日(火) 9時20分~912時20分 - 開催場所
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国立研究開発法人 防災科学技術研究所 雪氷防災研究センター 大会議室
- ダウンロード
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ポスターダウンロード poster_2016kouWS.pdf
講演要旨集ダウンロード 15thFY2016_Abstract.pdf
講演者
- 気象場と雲物理
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荒木健太郎(気象庁気象研究所)
「南岸低気圧による降雪時の固体降水特性」
幾田泰酵(気象庁)
「降雪観測とアジョイント法を用いた雲物理過程のパラメータの最適化」 - 地上降雪特性とその雪氷現象へのインパクト
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山下克也(防災科学技術研究所雪氷防災研究センター)
「新潟県上越市における降水量の捕捉特性」
平沢尚彦(国立極地研究所)
「SPICE サイト陸別における降雪量観測から分かった測器の特性と課題」
大宮 哲(土木研究所寒地土木研究所)
「降雪観測に関する共同研究計画 ~降雪特性と視程低下の関係解明に向けて~」
石坂雅昭(防災科学技術研究所雪氷防災研究センター客員)
「降雪粒子と雪水比(snow-to-liquid ratio)—降雪情報の精度向上を目指して—」 - これからの降雪観測に向けた課題
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中井専人(防災科学技術研究所雪氷防災研究センター)
レーダーとディスドロメーターによる固体降水量算出の試みと問題点
藤吉康志(北海道大学名誉教授)
「Xバンド船舶レーダーと2DVDで決めたブライトバンドの下端高度」
佐野哲也(情報通信研究機構電磁波研究所)
「冬季の南岸低気圧に伴い発生する甲府盆地の大雪の解析」
岩本勉之(紋別市観光交流推進室)
「紋別レーダーと自治体での活用」