雪氷災害について
日本国土の半分以上が豪雪地帯にあたり、総人口の15%がこの地域に住んでいます。雪の多い地域では様々な雪の事故が起こっています。また近年、雪の降らない地域であっても、一時的な寒波によって降り積もった雪で大規模な交通障害が起こっています。
雪氷災害の代表的ものとしては、雪崩、除雪中の転落事故などの豪雪地帯特有の災害のほか、路面凍結などによる交通事故や歩行中の転倒事故など、豪雪地帯以外でも発生する災害もあります。また、地域住民だけでなく、冬山登山やスキー、観光などで豪雪地帯を訪れる多くの人々も被害に遭っています。
雪氷災害に遭わないためにも、雪に対する正しい知識を深めておくことが大切です。ここでは雪氷災害の種類や仕組み、事故を防ぐ情報を発信します。
【参考】
首相官邸ホームページ 雪害では、どのような災害が起こるのか
そのときに備えて(大雪抜粋版 閲覧用)
そのときに備えて(大雪抜粋版 印刷用)
雪氷災害を防ぐ
除雪中の事故・屋根雪にまつわる事故-
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雪による事故の多くは屋根の雪下ろしなど、除雪作業中に発生しています。
雪おろし作業で屋根から転落した、家のまわりを除雪していたら落雪に埋もれた…、除雪には様々な危険が潜んでおり、必要以上の雪おろしは事故の確率を高めます。
一方で雪おろしのタイミングを逃すと、家屋倒壊の危険性が高まります
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屋根に積もった雪の雪おろしの判断には、深さだけではなく雪の重さの情報が重要です。しかし、見た目だけで雪の重さを知ることは困難です。
雪おろシグナルは、そのような雪おろしの判断材料として利用していただくために開発した、積雪重量の分布をマップ上に示したものです。
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雪崩は自然に発生するものだけで無く、人間が引き起こす誘発性のものもあります。雪崩の危険性や前兆現象に注意した行動が必要です。
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屋根雪事故を防ぐための注意点
大雪後の寒さが緩んだ日や雨の日には、屋根からの落雪にご注意ください。建物の近くを歩く際には、足元だけではなく頭上からの落雪にも注意が必要です。雪は軽そうに思えますが、高いところからの落雪の衝撃は大きく、人に当たると重大な事故に繋がります。
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屋根からの落雪の軌跡・飛距離の計算 落雪による被害防止のために
屋根雪が滑落した場合に落雪が家からの水平距離でどこまで飛ぶかを屋根の勾配などの条件を入力することで計算するページです。大雪後の寒さが緩んで気温が上昇したときに落雪の危険性が高まりますので、落雪がどこまで飛ぶ可能性があるかを確認するためにご利用ください。
- 道路雪氷災害から身を守る (1.2MB)
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防災クロスビュー:雪融けによる落雪や雪崩への注意(推定融雪量分布情報)
気温の上昇に伴い融雪が進むと、雪崩・土砂災害などの災害にも注意が必要です。
(リンク先サイドメニューより選択ください)
地震が発生した後の大雪には特別な注意が必要です。
地震で被災した建物に雪が積もってその重みによって家屋が倒壊したり、重心が高くなるためさらに揺れやすくなる可能性もあります。さらに大量降雪後に雨が降ると、積雪がスポンジのように水を含み、さらに重くなって、建物被害の危険性が高くなることも想定されます。また、雨漏り防止のために敷かれているブルーシートの上に積もる雪は滑りやすく落雪の危険性が高くなりますので、足元だけでなく、上方にも注意を払うことも大事です。
- 雪氷災害イベントツリー(PDF 603KB)
- 大雪となるメカニズム【日本海側編】(PDF 917KB)
- 大雪となるメカニズム【太平洋側編】(PDF 1.5MB)
- 屋根に降り積もった雪 変化する雪の重さは見た目だけではわからない(PDF 681KB)
- 降り積もった雪の変化 ー層構造をつくる積雪ー(PDF 762KB)
- 雪崩発生のメカニズム (PDF 746KB)
- 雪崩の発生と予測への取組み (PDF 919KB)
- 吹雪による災害 (PDF 656KB)
- 吹雪について メカニズムとダイナミクス (PDF 641KB)
- 着雪について (PDF 571KB)
- 雪氷防災実験棟で着雪予測手法を開発する (PDF 482KB)
- 道路雪氷 安全な冬期道路交通管理に向けて(PDF 802KB)
- 「雪資源ポテンシャル」という概念に基づく共創研究の推進 (PDF 1.4MB)
- 積雪時の雪おろしの判断に役立つ「雪おろシグナル」の紹介 (PDF 1.3MB)
雪氷災害に関する情報発信
雪害データベース-
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防災科学技術研究所では、雪氷災害(人身に被害のあったもの)の年による違いや地域特性を明らかにするため、北海道から中国地方の積雪地域の地方新聞に掲載された雪氷災害事故の記事を独自の基準で収集整理しデータベース化しています。ご利用に当たっての注意事項は、雪害データベースページでご確認ください。
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ご注意 以下の都県は雪害データベースに掲載されている期間が限られています。ご了承ください。
岐阜・兵庫・・・2020/2021年冬期より扱い。
栃木・群馬・埼玉・東京・山梨・・・2013/2014年冬期のみの扱い。
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雪氷災害について研究者が現地にて調査した結果を速報として掲載しています。
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防災クロスビュー(雪害)では、雪氷災害の備えや警戒を行うための情報をとりまとめて掲載しています
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ソラチェクは、局地的な災害を引き起こす代表的な激しい気象「雨、風、雷、ひょう、雪」に関するきめ細かいリアルタイム情報を、地図に重ねて、まとめて「見える化」しています。
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雪氷災害について学ぶ
一般公開・講習会雪氷防災研究センターや研究について広く一般の方に知っていただくため、一般公開や講習会など開催しています。
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防災科研から年4回発行される、「防災科研ニュース」は最新の研究成果や各分野の取り組み、各種イベントの報告など防災科学技術の最新情報をお届けしています。その中でも雪氷研究について特集したバックナンバーをご紹介しています。