イベント情報
アジア科学技術フォーラムつくばセミナー
「防災情報基盤に関する国際ワークショップ」
Asian Science and Technology Forum Tsukuba Seminar
"International Workshop on Information Platforms for Disaster Reduction (IPDR-WS)"
実施概要報告書
- 1.日時
-
平成19年10月3日(水曜)~4日(木曜)
- 2.場所
-
防災科学技術研究所研究交流棟和達記念ホール(つくば市天王台3-1)
- 3.目的
-
- 防災情報基盤について国際的に優れた成果を挙げ、またユニークな試みを行っている国内外の諸機関の代表が集まって、それぞれのシステムの特色と役割を明確にするとともに、それらを総合的に活用していくための連携の枠組み構築を目的に、表記ワークショップを開催した。主催は(独)防災科学技術研究所および(独)科学技術振興機構、また国連国際防災戦略(UN-ISDR)、内閣府防災担当、文部科学省、アジア防災センター、AGORA、ICHARMの後援を得た。
- 防災情報に関する種々の情報基盤がウェブ上に整備され、新たな情報基盤の構築も進んでいる。これらは防災目的に役立てられてきたが、必ずしも連携したネットワークを形成しているわけではない。従って、それらの相互関係や相補的な役割を明確にして、有機的な連携関係を構築すれば、防災に携わる実務者が活用す るうえで有効と期待されることが、本ワークショップ開催の主旨である。
- 本ワークショップは、アジア科学技術フォーラム(平成17年度~19年度)のもとで開催され、同フォーラム(東京:10月5日)の第3分科会(防災)に報告され、成果は最終提言に盛り込まれた。
- また、本ワークショップの成果は、科学技術振興調整費「アジア防災科学技術情報基盤の形成」(DRH-Asia)プロジェクト(平成18年度~20年度)におけるDRH Linksの構築にも活用することを目指している。
- 4.参加者
-
- 人数
- 52名(他に、ビデオメッセージ1名、アブストラクトによる参加1名)
- 参加者
- <防災情報基盤を構築し防災情報を提供する立場から>ADRC, AGORA, CRED, DRH, ERI, Hotspots, ICHARM, IISEE, JAXA, NIED, PDC, ProVention Consortium, UN-ISDR, WHE (会議中にiRiskNet, IRP, NICEEのアブストラクトを追加)、加えて、<防災情報を利用する立場から>ADRRN, CITYNET, GOLFRE, JICA, NSETを招請した。これにより、防災情報の提供者(プロバイダー)と利用者(ユーザー)の相互交流を実現した。加えて、プログラム委員会、国際アドバイ ザリー委員会のメンバーが、会議運営に重要な役割を担った。
- 5.成果
-
プログラムは、開会挨拶、ワークショップ゚展望、基調講演、一般報告、個別発表、総括討議、まとめ討議、声明採択、閉会からなり、いずれもワークショップの目的達成に重要な役割を果たした。
本ワークショップで得られた成果は以下の4点に要約される。
- 相互理解:各防災情報基盤の主宰者相互、ならびにプロバイダーとユーザーの間の協力の意識とその基盤となるヒューマンネットワークを形成した。
- つくばIPDRレポート2007:ワークショップの発表と討議に基づき、防災情報基盤の枠組み、政策課題、技術的課題を記述した報告書(Tsukuba IPDR Report 2007)を作成した。
- IPDRリンクガイド2007:各アブストラクトの要約表をひとつにまとめて、参加各機関/プロジェクトを網羅する総括資料(Guided IPDR Links 2007)を作成した。
- つくばIPDR声明2007:災害リスク軽減に果たす防災情報基盤の重要性、開放性の必要、適切な財政資源の必要、真にユーザーのニーズに応えることを強調する声明(Tsukuba IPDR Resolution 2007)を採択した。

アジア科学技術フォーラムつくばセミナー「防災情報基盤に関する国際ワークショップ」開催状況写真
(報告:亀田弘行(プログラム委員長)・佐藤照子(組織委員長))