お知らせ
小原一成地震研究部副部長が「井上学術賞」を受賞
井上学術賞は、自然科学の基礎的研究で特に顕著な業績を挙げた50歳未満の研究者に授与されます。毎年自然科学に関する28学会及び井上科学振興財団の役員並び に評議員等から候補者の推薦を受けて選考を行い、5件以内を決定します。この度、日本地震学会による推薦を経て受賞につながりました。

受賞理由
受賞者は、世界で初めて「深部低周波微動」を発見し、さらに「短期的スロースリ ップ」、「深部超低周波地震」及び「浅部超低周波地震」といった、フィリピン海プ レート境界付近で発生する様々なスロー地震を次々と発見しました。
スロー地震とは、通常の地震よりもゆっくり断層破壊する地震のことであり、巨大 地震発生域であるプレート境界付近でのこれらの発見は、プレート境界の破壊過程を 解明する上で大きな手がかりとなり、巨大地震発生予測に大きく貢献するものと期待されています。
この業績に基づき、世界中で同様の現象に関する調査が開始され、沈み込み帯以外 でも新たに発見されています。このように本業績により、解析手法や発生メカニズム に関する研究が大いに進展するなど、この研究分野において世界を先導していることが高く評価されました。
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