お知らせ
2008年「日経BP技術賞」受賞
「E-ディフェンスと大大特Ⅱ」で日経BP技術賞(建設部門)を受賞

受賞対象
「E-ディフェンスの建設技術と、これを用いた実大震動実験」
受賞者
- 片山恒雄 (防災科学技術研究所前理事長)
- 中島正愛 (防災科学技術研究所兵庫耐震工学研究センター長)
- 山元弘幸 (三菱重工業株式会社)
- 坂本 功 (元防災科学技術研究所客員研究員、慶應義塾大学教授)
- 壁谷澤寿海 (元防災科学技術研究所客員研究員、東京大学地震研究所教授)
- 時松孝次 (元防災科学技術研究所客員研究員、東京工業大学教授)


防災科研は、「E-ディフェンスの建設技術と、これを用いた実大震動実験」により、2008年の日経BP技術賞(建設部門)を受賞しました。その表 彰式が、4月4日にホテルオークラ東京で行われ、当所の中島兵庫耐震研究センター長のほか三菱重工業株式会社及び実大震動実験の研究代表者が出席し、表彰を受けました。
兵庫県三木市に建設された実大三次元震動破壊実験施設(愛称:E-ディフェンス)は、兵庫県南部地震(1995年)クラスの地震動を前後・左右・上下の三次元の動きで再現することができ、実際の構造物の破壊過程を検証することができます。
文部科学省「大都市大震災軽減化特別プロジェクト Ⅱ 震動台活用による構造物の耐震性向上」では、E-ディフェンスを用いて、実大規模の木造住宅、鉄筋コンクリート建物、地盤・基礎構造を三次元の地震動で揺 らして破壊する初めての試みが行なわれました。木造については、既存建物を2棟用意し、一方はそのまま、他方に耐震補強を施すことで、既存建物の耐震性能 と耐震補強の効果を確認する画期的な実験でした。このような実大破壊実験の成果を耐震技術やシミュレーション技術の高度化に活用することで、大地震による 建物の被害を軽減することが期待されており、社会的意義が極めて高いと評価されました。
なお、当所の日経BP技術賞の受賞は、昨年の「地震の発生を知らせる緊急地震速報システムの開発と運用」に引き続き2年連続となりました。