受賞一覧
「いい地盤の日アワード 2022」大賞を受賞しました
マルチハザードリスク評価研究部門の先名重樹主幹研究員が、「いい地盤の日アワード 2022」大賞を受賞しましたのでお知らせいたします。個人での受賞は初となります。
本賞は、地盤ネットホールディングス株式会社が、安全な場所に住む事が重要だという理念を実践している企業、団体、個人を表彰し、その活動を広く紹介していくことを目的として、2018年より設けているものです。 なお、11月28日が「いい地盤の日」として日本記念日協会に登録されています。
受賞理由
先名氏は、地震時の地盤の揺れやすさを知るための「微動アレイ探査法」に関する、微動探査機・微動アレイ探査手法・微動観測システム等を開発し特許を取得、それらの研究成果を民間転用し地震防災に役立てております。
微動アレイ探査による調査件数は本年度には累計50,000件以上となっており、そのデータを主としてボーリング調査等の地質情報を加味した上で、地震動予測に必要な浅部・深部統合地盤構造モデルの構築およびモデルの作成手法を完成させ、その成果は文科省地震本部および防災科研J-SHISにて令和3年より無料公開されています。
更に、今年11月には先名氏が議長およびプロジェクトリーダーとして取り組んできた、ISO24057「微動アレイ探査によるせん断波速度構造の推定」が、ついに国際規格(ISO)として登録されました。
これら全ての研究活動と実績が、安心して生活できる住環境の実現を考える「いい地盤の日」の理念に繋がることから、本年度の大賞としての選出となりました。


受賞コメント
2022年度「いい地盤の日アワード」大賞を拝受いただき、誠にありがとうございました。
2010年ごろから取り組んできた、関東地方における浅部・深部統合地盤構造モデルの構築および作成手法等の情報を文部科学省地震本部およびJ-SHIS等にて2021年3月に公開、また、そのモデルを作成するための主要な地盤情報として、微動アレイ観測・地盤情報管理等のシステムを構築し、複数の特許取得を経て、民間に安定的に活用いただけるまでになりました。さらに、今年の11月に地盤を対象とした物理探査では世界初となる、微動アレイ観測の国際標準(ISO24057)を取得したので、今後は国内のみならず国際展開も視野に入れ、精力的な普及活動を行っていきたいと考えております。