受賞一覧
青井真研究領域長が令和7年防災功労者内閣総理大臣表彰を受賞しました
巨大地変災害研究領域の青井真研究領域長が令和7年防災功労者内閣総理大臣表彰を受賞しましたのでお知らせいたします。
「防災功労者内閣総理大臣表彰」とは、『「防災の日」及び「防災週間」について』(昭和57年5月11日閣議了解)に基づき、災害時における人命救助や被害の拡大防止等の防災活動の実施、平時における防災思想の普及または防災体制の整備の面で貢献し、特にその功績が顕著であると認められる団体または個人を対象として表彰されるものです。
表彰式は、9月17日に総理大臣官邸で行われました。

功績の概要
氏は、平成7年阪神・淡路大震災以降、防災科学技術研究所において一貫して全国規模の地震津波観測網の構築に携わり、世界最高レベルの観測網の実現と運用を牽引している。また、南海トラフ海底地震津波観測網N-netの整備を統括し令和7年6月に完成させ、南海トラフ巨大地震の想定震源域の西半分に残されていた観測の空白域を解消することに大きく貢献した。これらは、陸海統合地震津波火山観測網MOWLASとして、緊急地震速報・津波警報・震度情報をはじめとする官民の防災情報を支えている。また、地震調査研究推進本部の政府等の委員会に参画するなど防災行政に資する取り組みに尽力した。
(内閣府令和7年防災功労者内閣総理大臣表彰の受賞者決定についてより)
受賞コメント
この度は、栄誉ある表彰をいただき感謝申し上げます。
私は、平成7年阪神・淡路大震災の翌年から防災科学技術研究所において全国規模の地震津波観測網の構築と運用に携わり、世界最高レベルの陸海統合地震津波火山観測網MOWLASの実現と運用に努めてきました。近年は、令和7年に完成した南海トラフ海底地震津波観測網N-netの整備を進め、南海トラフ巨大地震の想定震源域に残されていた観測の空白域を解消することに取り組みました。これらの観測網は官民の防災情報や災害情報を広く支える基幹的データとして利活用されています。また、研究責任者を務めた戦略的イノベーション創造プログラムSIPでは津波浸水即時予測の社会実装に向けた研究を行い、研究統括を務めた官民研究開発投資拡大プログラムPRISMでは、開発された長周期地震動予測手法が緊急地震速報に取り込まれる形で社会実装されました。
これまで観測研究開発を支えてくださった多くの方々に感謝申し上げるとともに、災害に強い社会となるよう今後も防災科学技術の発展に貢献してまいります。