参画機関

東京大学地球環境データコモンズ

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東京大学地球環境データコモンズは、地球環境データを社会の共有財産として活用し、地球規模の課題解決に貢献するため、大規模データプラットフォームに関する研究開発、人材育成、国内外の大学・研究機関との学際融合研究を推進しています。

1.設立の経緯

地球環境データコモンズは、地球規模の社会課題解決を目的に東京大学に設立されました。開発・運用を行っているデータ統合・解析システムDIASを活用し、気候変動、防災、生態系、保健衛生などの研究を推進、成果の社会実装を目指しています。地球温暖化や自然災害の激甚化・高頻度化、新たな感染症、生物多様性の喪失などの課題に対し、分野横断的なデータ活用を通じて解決を図ります。

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2.研究組織体制

令和5年4月に設立され、学内10部局が連携する学際融合研究施設として運営されています。第4期DIAS事業を通じて、国内外の大学・研究機関、企業、政府・自治体との連携を強化し、研究活動を展開しています。

<東京大学参画部局>
生産技術研究所、大学院工学系研究科、大学院医学系研究科、大学院農学生命科学研究科、大学院新領域創成科学研究科、大学院情報理工学系研究科、
大気海洋研究所、空間情報科学研究センター、未来ビジョン研究センター、先端科学技術研究センター

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3.研究の概要

DIASは、衛星・地上観測データ、予測データ、リアルタイムデータ、社会経済統計などを統合管理し、研究者が容易にアクセス・解析できる環境を提供しています。これにより、データ統合による精緻な予測やリスク評価が可能となり、気候変動、防災、感染症対策、生物多様性保全、資源管理などの研究を推進しています。また、データサイエンスや地球環境科学の教育プログラムを提供し、次世代研究者の育成にも力を入れています。さらに、国内外の大学や研究機関との連携を強化し、共同研究や成果共有を通じて、地球環境研究コミュニティの発展に貢献しています。

防災への取り組み

・DIASを活用し、デジタル防災の取り組みを推進
・都市浸水予測: AIを活用した東京23区リアルタイム氾濫予測警報システムを開発運用
・河川氾濫AI認識: 全国15000台のライブカメラ映像を解析し、氾濫をAIで認識・警報発令するシステムを開発
・災害情報ポータル: 全国1741自治体の災害情報をLINEで配信
・災害状況調査: 地盤学会と連携し、被災情報の登録・共有プラットフォームを開発

これらの取り組みを通じ、気候変動に伴い激甚化する自然災害に対し、デジタル技術を活用した防災・減災に貢献することを目指しています。

4.今後の展開

研究成果の社会実装を進め、気候変動適応策、防災情報システム、環境政策支援などを推進、DIASを核に学際研究、人材育成、国際連携を強化し、地球規模の課題解決に貢献します。また、国内外の研究者や機関との協力を深め、より持続可能で強靭な社会の実現を目指しています。

  • 東京大学地球環境データコモンズ 〒153-8505東京都目黒区駒場4-6-1 駒場リサーチキャンパス
  • https://www.coms.u-tokyo.ac.jp/