受賞一覧
2023年JDR賞被引用部門を受賞しました
水・土砂防災研究部門の加藤亮平主任研究員、下瀬健一主任研究員及び清水慎吾主任研究員が発表した論文が、2023年JDR賞被引用部門※を受賞しましたのでお知らせいたします。
※JDR賞被引用部門は、国際論文誌Journal of Disaster Researchで直近5年間に発行された論文のうちWeb of Scienceにおいて最も引用された論文を表彰するものです。
表彰式は、12月6日に学士会館で行われました。

受賞題目
Ryohei Kato, Ken-ichi Shimose, and Shingo Shimizu, “Predictability of Precipitation Caused by Linear Precipitation Systems During the July 2017 Northern Kyushu Heavy Rainfall Event Using a Cloud-Resolving Numerical Weather Prediction Model” J. Disaster Res., Vol.13 No.5, pp. 846-859, 2018.


受賞コメント
この度はこのような素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございます。「被引用部門」での受賞ということで、私たちの研究が広く認知されたことを大変光栄に思っております。JDR編集委員会、査読者、共著者、そして研究を支えてくださった関係者すべての方々に深く感謝いたします。
本論文では、線状降水帯に伴い甚大な被害が発生した平成29年7月九州北部豪雨について、気象モデルの予測可能性を評価し、いくつかの重要な問題点を指摘しました。特に、線状降水帯の停滞の予測が困難であったこと、最大降水量が過小評価されていたことを示しました。論文発表後のプロジェクトでは、このような不確実な予測情報を防災に活用するための研究を進め、特許の取得や新たな論文の発表につなげることができました。
今後は、線状降水帯だけでなく、局地的大雨、雷、突風、雹などの極端気象の予測精度を向上させるための研究を継続するとともに、これらの予測情報を防災に役立てる方法を模索し、社会への貢献を目指していきます。