報道発表
大型降雨実験施設の公開について~降雨量毎時300mmの豪雨を再現~
平成30年5月15日
国立研究開発法人 防災科学技術研究所
プレス発表資料
国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:林 春男)は、大型降雨実験施設を報道機関および関係機関に公開致します。
例年、梅雨から秋の台風シーズンにかけて、ゲリラ豪雨など激しい雨による土砂災害や浸水被害が多く発生します。豪雨による被害では、平成29年7月九州北部豪雨では土石流や浸水等による甚大な被害が発生しております。
毎年6月は土砂災害防止月間であることから、ゲリラ豪雨による災害防止活動の一環として、この時期に公開を行います。また施設内を全面舗装し、より実際の生活環境に近い条件が再現可能となりました。当日は、豪雨時の道路上での浸水状況を再現します。なお、参加者が豪雨を実際に体験して頂くことも可能です。
- 1.日時
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平成30年6月1日(金)13:00 受付開始
- 2.場所
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茨城県つくば市天王台 3-1
防災科学技術研究所(つくば)内大型降雨実験施設 - 3.対象
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報道機関および関係機関
- 4.本件配布先
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文部科学記者会、科学記者会、筑波研究学園都市記者会
1.はじめに
国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:林 春男)は、大型降雨実験施設を報道機関および関係機関に公開致します。
例年、梅雨から秋の台風シーズンにかけて、ゲリラ豪雨など激しい雨による土砂災害や浸水被害が多く発生します。豪雨による被害では,平成29年7月九州北部豪雨では土石流や浸水等による甚大な被害が、また茨城県常総市など(平成 27 年 9月関東・東北豪雨)では、洪水や浸水による被害が発生しております。
毎年6月は土砂災害防止月間であることから、豪雨による災害防止活動の一環として、この時期に公開を行います。
なお、参加者が豪雨を実際に体験して頂くことも可能です。
2.施設概要
国立研究開発法人防災科学技術研究所が保有する大型降雨実験施設は、実物大に近い模型を用いて降雨に起因する災害の実験研究を行うために建設された、大型の共同利用実験施設(写真1)です。この施設の特徴は、72m×44m の広い範囲(3000m2超)にわたって雨を降らすことができることと、自然の降雨に近い状態を再現できることです。これらの特徴をいかして、豪雨によって発生する実物大規模の土砂災害実験(写真2)や、流域の開発に伴う実物大規模の洪水実験(写真3)、あるいはレーダ等で使われる電波の伝搬減衰評価実験などを実施し、基礎・応用研究を進めています。
特に近年は、ゲリラ豪雨と呼ばれる局所的な短時間の強い雨が観測され、それに伴う多くの災害が発生しています。気象庁のアメダスでの観測では、10分間の雨量で最大50mm(1時間の雨量で 300mm相当)が記録されています。現在、このようなゲリラ豪雨にどう備えるかは防災面での大きな課題となっています。
そこで、最近のゲリラ豪雨と呼ばれるような降雨条件を再現するために、平成25年度に降雨システムの改良工事(降雨の強さを 200mm/時間から 300㎜/時間に増強し、雨滴の最大径を2.2㎜程度から 6mm程度に拡大)を行ないました。



3.公開時の実施内容
本件は、防災科学技術研究所(つくば)の大型降雨実験施設を使用し、都市の持つ排水機能に影響が出始める 10㎜/10分(60㎜/時間相当)から、今までに日本で記録された10分間雨量の最大値である50mm/10分(300㎜/時間相当)を段階に分けて再現を行います。
降雨強度 (予定)
- ①10㎜/10分(60㎜/時間相当)
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都市機能で想定されている排水機能(50mm/時間の場合が多い)に影響が出始める降雨量相当。
- ②30㎜/10分(180㎜/時間相当)
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日本における時間雨量最高記録に匹敵(187mm/時間、長崎県、1982 年)、伊豆大島(H25)や広島(H26)での土砂災害を起こした豪雨は、この強さに相当。
- ③50㎜/10分(300㎜/時間相当)
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10分間雨量における日本最高記録。 (アメダス、新潟県、2011年)

(左:アスファルトへの降雨、右:降雨時の様子)
4.公開スケジュール
平成30年6月1日(金)
13:00 受付開始(大型降雨実験施設)
13:20 概要説明( 〃 )
13:45 降雨開始( 〃 )
15:30 降雨終了( 〃 )
15:30~質問受付
状況により開始終了時刻が変更となる場合があります。
当日は、降雨体験及び撮影が可能です。
降雨を体験される方は、雨具のご準備をお願い致します。
防災科研では雨具の貸し出し等は行っておりませんのでご注意下さい。
今回の公開対象者は、報道機関および関係機関とさせて頂いております。
実験施設詳細:http://www.bosai.go.jp/shisetsu/rain/index.html
5.場所
〒305-0006 茨城県つくば市天王台3-1
防災科学技術研究所 大型降雨実験施設

6.参加登録
参加を希望される方は、次の申込先へ平成30年5月30日(水)までに参加登録をお願い致します。折り返し確認のメールまたはFAXを送らせて頂きます。
- 申込先
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MAIL
lrs-nied[AT]bosai.go.jp
※[AT]を@に変換してください
FAX
029-863-7590
- 問い合わせ
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国立研究開発法人防災科学技術研究所
先端的研究施設利活用センター戦略推進室
029-863-7868 (酒井 宛)
7.受付場所のご案内
守衛受付後、大型降雨実験施設までお越し下さい。
現場からの中継を予定されている方は予めご相談下さい。大型降雨実験施設の前にプレス専用駐車場がございます。

6.参加登録(プレスの方のみ必要)
参加を希望されるプレスの方は、メール若しくはFAXにより平成30年8月3日(金)までに参加登録をお願い致します。
- 申し込み
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メール:toiawase[AT]bosai.go.jp
※[AT]を@に変換してください
FAX:029-863-7699
- 問い合わせ
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国立研究開発法人防災科学技術研究所
笹嶋・菊地
029-863-7798
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