報道発表
長周期地震動の予測情報に関する実証実験(第2期)を開始
-実証実験への皆様の参加をお待ちしています-
報道発表資料
平成30年10月25日
気象庁地震火山部国立研究開発法人防災科学技術研究所
気象庁と国立研究開発法人防災科学技術研究所は、以下のとおり長周期地震動の予測情報に関する実証実験(第2期)を開始しました。
実験開始にあたり実証実験への参加者を募集します。
- 募集開始
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平成30年10月25日(木)午後2時
- 実験期間
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平成30年10月25日~平成31年3月31日
- 参加募集人数
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登録完了順に先着3,000名
- 参加費
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無料※
- 実証実験サイト
詳細については「長周期地震動モニタ」を使った実証実験の概要と参加登録方法を御参照ください。
※「長周期地震動モニタ」はインターネットに接続されているお手持ちのスマートフォンやタブレット、パソコンで御覧いただくことができ、どなたでも無料で御参加いただけます。
- 実証実験全般に関する問い合わせ先
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気象庁 地震火山部 地震津波監視課
電話:03-3212-8341(内線 4559・4550)
- 長周期地震動モニタに関する問い合わせ先
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国立研究開発法人防災科学技術研究所
地震津波火山ネットワークセンター
電話:029-863-7626
「長周期地震動モニタ」を使った実証実験の概要と参加登録方法
- 実証実験のイメージ
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この実証実験は、平成29年度に実施した同様の実証実験(第1期)の際にいただいた意見を反映し第2期を行うものです(追加機能については別紙2参照)。実験に参加いただく皆様に防災科研が開発した「長周期地震動モニタ」(別紙2)を御利用いただき、地震が発生し緊急地震速報が発表された際に予想される長周期地震動階級等を瞬時に御覧いただきます。参加者の皆様には予測情報の実際の利用方法や使いやすさなどに関するアンケート調査への御協力をお願いいたします。
長周期地震動とその対策や防災に関心のある方、高層マンションにお住まいの方、高層ビルでお仕事をされる方、高層ビルが多い地域にお住まいの方などの御参加をお願いいたします。
- 募集概要
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募集開始:平成30年10月25日(木)午後2時
実験期間:平成30年10月25日~平成31年3月31日
参加募集人数:登録完了順に先着3,000名(予定数に達した段階で受付終了)
簡単なWebアンケートに御協力いただきます。
アンケートは実験終了時や顕著な地震発生時に実施予定です。【アンケートの質問例】
- 長周期地震動モニタの情報をきっかけにどのような行動を取りましたか。
- 長周期地震動モニタの今後改善して欲しい点は何ですか。
本実験の参加費は無料です。ただし、配信データを受信するためのインターネット接続費用は、参加者の負担となります。
- 参加登録方法
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以下の実証実験サイトより参加登録へお進みください。
実証実験サイト:https://www.lmoniexp.bosai.go.jp/実験に参加するには、参加登録フォームより参加登録してください。登録されたメールアドレスには、防災科研・気象庁から各種連絡をすることがあります。ただし、本実証実験以外の目的で使用をすることはありません。
その他、登録用サイトに掲載している利用規約を事前に確認いただいてから参加をお願いします。
- 参加登録フォームの画面イメージ
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「長周期地震動モニタ」とは
防災科研が開発した、長周期地震動をモニタする Web ページです。参加者は緊急地震速報をもとに推定した長周期地震動の予測と、防災科研が運用する全国各地の強震計で観測される今の長周期地震動の様子を合わせて御覧いただけます。揺れの大きさに応じて色をつけた点を地図上に表示することで、揺れの伝わっていく様子や予測状況を動画として閲覧できます。従来の強震モニタによる震度等に関する情報では把握できない長周期地震動に関する予測・観測情報をリアルタイムで表示します。
2017年度(第1期)のアンケート調査結果を参考に改良した「長周期地震動モニタ2018」では、新たに以下の機能を追加しました。
- 追加機能
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- それぞれのユーザーが予め指定した地点に対する長周期地震動の予測情報を御覧いただけます。
- 「長周期地震動モニタ」と「強震モニタ」を同時にもしくは切り替えて御覧いただけます。

- 長周期地震動とは
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大きな地震が発生したときに生じる、周期(揺れが1往復するのにかかる時間)が長い揺れのことを長周期地震動といいます。長周期地震動により、高層ビルが大きく長時間揺れ続けることがあります。また、長周期地震動は遠くまで伝わりやすい性質があり、地震が発生した場所から数百 km はなれたところでも大きく長く揺れることがあります。長周期地震動による大きな揺れにより、家具類が倒れたり落ちたりする危険に加え、大きく移動したりする危険があります。
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震でも、東京都内や大阪市内の高層ビルで、低層階よりも高層階で揺れが大きくなり、長周期地震動による家具の転倒や移動等の被害があったことが確認されています。
- 長周期地震動階級とは
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高層ビルでの長周期地震動による揺れの大きさは、震度では十分に表現できないため長周期地震動階級という指標で表します。長周期地震動階級は地震時の人の行動の困難さの程度や、家具類等の移動・転倒などの被害の程度から4つの階級に区分されています。
- 気象庁における長周期地震動に関する予測情報の検討経緯
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気象庁では、高層ビル等を対象とする長周期地震動の予測技術、予測情報及び観測情報の提供に関して、「長周期地震動に関する情報検討会」(座長:福和伸夫名古屋大学減災連携研究センター長、以下、検討会)を開催し、学識経験者等の協力を得て検討を進めてきました。
平成29年3月にとりまとめた検討会報告書では、広く国民に警戒・注意を呼びかける予測情報は気象庁が担うべきとされた一方、個々の高層ビル等の多様なニーズに対応する予測情報は民間の役割が重要とされたことから、予測技術、利活用方法等の検討・検証を行う「多様なニーズに対応する予測情報検討ワーキンググループ」(主査:北村春幸東京理科大学副学長、以下、WG)を設置し、現在検討を進めているところです。
- 多様なニーズに対応する長周期地震動の予測情報に関する実証実験
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気象庁と防災科研は長周期地震動の予測情報の効果および利活用方法の検証、課題の抽出・整理を行うことを目的に実証実験を実施します。
実証実験には、今回開始する「長周期地震動モニタ」を活用する実験と、機械処理可能な長周期地震動の予測結果等を提供する実験の2つのメニューがあり、いずれも防災科研のシステムを活用します。前者については今回広く一般の方、後者についてはWG委員等から実験参加者を募集し、利活用結果等について幅広く御意見を伺いたいと考えています。
長周期地震動の実証実験全般については、以下のURLも御参照ください。
https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/study-panel/tyoshuki_joho_kentokai/ex/index.html