報道発表
「阿蘇山の地下を見てみよう ボーリングコア公開と火山講座」を実施
平成31年4月16日
国立研究開発法人防災科学技術研究所
公益財団法人阿蘇火山博物館
京都大学火山研究センター
阿蘇ジオパーク推進協議会
プレス発表資料
国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:林 春男)、公益財団法人阿蘇火山博物館、京都大学火山研究センター、阿蘇ジオパーク推進協議会は、共同で平成31年5月12日(日)に阿蘇火山博物館において、阿蘇山火山観測施設設置の際のボーリング掘削工事で得られたボーリングコア試料を公開します。
あわせて地域社会に対し阿蘇山の火山活動及び火山防災への理解を深めることを目的に火山講座を開催します。
- 主催
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国立研究開発法人防災科学技術研究所、公益財団法人阿蘇火山博物館、京都大学火山研究センター、阿蘇ジオパーク推進協議会
- 日時
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公益財団法人阿蘇火山博物館
〒869-2232 熊本県阿蘇市赤水1930-1 - 内容
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下を参照。
- 本件配布先
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文部科学記者会、科学記者会、筑波研究学園都市記者会、熊本県政記者室 在熊TV局、新聞各社(阿蘇支局)
取材を希望される場合は、お手数ですが、別添の「ご回答用紙」にて防災科学技術研究所広報課へ5月7日(火)までにFAXでお申し込み下さい。なお、事前のご質問に関しては、所属・氏名、質問内容、回答先(E-mail アドレス、FAX 番号)等を明記の上、下記連絡先にFAX下さい。
1.はじめに
防災科学技術研究所は、全国各地の活動的な火山を対象に、気象庁や各地の大学観測所と連携して基盤的火山観測網(V-net)を設置しており、火山の地下におけるマグマの蓄積・移動から噴火・終息に至るまでの火山活動に関わる一連の評価・災害予測技術の開発研究を進めています。
阿蘇山では、カルデラ内の4ヶ所に基盤的火山観測施設を設置しています (図1)。各基盤的火山観測施設には火山性地震や地殻変動をリアルタイムでとらえるためにネットワーク接続された地震傾斜計、広帯域地震計、GNSS測位地殻変動観測装置等が設置されています(図2)。このうち地震傾斜計は観測ノイズを低減するため深度約200mの観測井戸内に設置されます。
この観測井戸掘削の際に取得されるボーリングコア岩石試料(図3)は観測装置周辺の地盤の状態の確認や火山活動履歴の解明に利用されますが、普段見ることのできない地下の岩石を通じて阿蘇火山地域の大地の生い立ちや火山防災について考え理解する一助にもなることから、阿蘇火山博物館、京都大学火山研究センター、阿蘇ジオパーク推進協議会と共同で公開を行うはこびとなりました。

中央火口丘を囲むように4ヶ所の基盤的火山観測施設を配置することにより、観測網を強化し地下のマグマだまりの変化をいち早く捉えます。

基盤的火山観測施設では、地中部(地震傾斜計)及び地上部(広帯域地震計、GNSS観測機器)、観測小屋(観測データを送信するためのテレメータ装置等)等を配置しています。

2.公開会場
阿蘇火山博物館 3Fマルチホールおよび2F 東側デッキ(下記図4)
熊本県阿蘇市赤水1930-1(自然公園財団草千里駐車場内)
産交バス・草千里阿蘇火山博物館前下車
自家用車でお越しの際は自然公園財団草千里駐車場をご利用ください
3.公開内容
- (1)ボーリングコア試料展示
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一の宮、永草、白水、高森の各観測施設(図1)で取得された連続コア試料を一堂に展示します。阿蘇中央火口丘を作る地層の重なりや岩石の特徴を把握できます(試料採集は不可。雨天時は旧資料館内で一部を展示)。
展示解説会では専門家(渡辺一徳熊本大学名誉教授、大倉敬宏京都大学火山研究センター教授、ほか)がボーリングコアを前にして見どころを解説し、皆様の質問に答えます。 - (2)火山講座
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小学生~一般向けの講演を行います。
「阿蘇火山の概要」京都大学火山研究センター 大倉敬宏教授
京都大学火山研究センターの長年にわたる観測研究によって明らかになった 阿蘇山の火山活動について解説します。「ボーリングコアから見た阿蘇山の地下」防災科学技術研究所 長井雅史研究員防災科学技術研究所が設置した火山観測施設の概要や掘削したボーリングコ アからわかる阿蘇山の噴火史についてご紹介します。
- (3)火山実験「Dr.ナダレンジャーの自然災害科学実験教室」
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火山活動は様々な自然災害を引き起こすことがあります。感性でとらえる科学の伝道者、Dr.ナダレンジャーが自然災害の仕組みについて、身近な材料をつかって模擬実験を実演します。
4.公開スケジュール (予定)
平成31(2019)年5月12日(日)
雨天時は博物館建物内のみで実施。荒天時は中止する場合がございます。
中止時は阿蘇火山博物館ホームページ(http://www.asomuse.jp/)等でお知らせします。
- 13時00分
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来場受付開始・ボーリングコア試料公開開始
- 13時20分~13時35分
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火山講座「阿蘇火山の概要」
- 13時35分~13時45分
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火山講座「ボーリングコアから見た阿蘇山の地下」
- 13時45分~14時30分
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火山実験
「 Dr.ナダレンジャーの自然災害科学実験教室 in Aso 」 - 14時45分~16時30分
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ボーリングコア試料展示解説会
- 16時30分
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ボーリングコア試料公開終了
5.参加費用
事前参加申し込み者は博物館入館料が特別割引料金(中学生以上430円・小学生220円)となります。
障がい者割引・団体割引の設定があります。詳細については阿蘇火山博物館にお問い合わせください。
6.参加申し込み・その他問い合わせ先
火山講座・火山実験の定員は150名です。先着で定員に達し次第締め切りとなります。定員に余裕が有る場合は当日のお申込みも受付します。
参加申し込みは4月17日午前10時受付開始。電子メール・電話・FAXにて受付します。電子メールの場合は件名に「コア観察参加申込」、本文に「参加者の氏名学年・住所・連絡電話番号」を、FAXの場合は上部に「コア観察参加申込」、その下に「参加者の氏名・学年・住所・連絡番号」それぞれ明記してください。
- 申し込み・問い合わせ先
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阿蘇火山博物館
電子メール連絡先 info[AT]asomuse.jp
※[AT]を@に変換してください
電話連絡先 0967-34-2111
FAX連絡先 0967-34-2115
7.報道関係の方へ(取材上の留意事項)
- 見学及び取材にあたっては、現場の係員の指示に必ず従って下さい。安全には細心の注意を払っていますが、主催者側に明らかに瑕疵があった場合を除き見学者・報道関係者の怪我、機材破損等の責任は負いかねますのでご了承下さい。
- 日程の都合上、予定が変更される場合があります。
- 報道関係者用の待機部屋はございません。
- ボーリングコア試料や観測データの見解は現時点での予察的なものであり、今後精査に伴い変更されることがあります。
8.会場案内図
公益財団法人 阿蘇火山博物館
熊本県阿蘇市赤水1930-1

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