報道発表
大型降雨実験施設の公開について ~降雨量毎時300mmの豪雨を再現~
令和元年6月6日
国立研究開発法人防災科学技術研究所
プレス発表資料
国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:林 春男)は、大型降雨実験施設を報道機関および関係機関に公開致します。
例年、梅雨から秋の台風シーズンにかけて、激しい雨による土砂災害や浸水被害が多く発生します。昨年、西日本を襲った平成 30 年 7 月豪雨では、土石流や洪水、浸水等によって甚大な被害が発生しました。
また、毎年6月は土砂災害防止月間であることから、激しい雨による災害防止活動の一環として、この時期に公開を行います。
当日は、豪雨時の道路上での自動車走行を行います。なお、参加者のみなさまが実際に豪雨を体験することも可能です。
- 日時:令和元年6月14日(金)13:00 受付開始
- 場所:茨城県つくば市天王台 3-1
防災科学技術研究所(つくば)内大型降雨実験施設 - 対象:報道機関および関係機関
- 本件配布先: 文部科学記者会、科学記者会、筑波研究学園都市記者会
1.はじめに
国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:林 春男)は、大型降雨実験施設を報道機関および関係機関に公開致します。
例年、梅雨から秋の台風シーズンにかけて、激しい雨による土砂災害や浸水被害が多く発生します。昨年西日本を襲った平成30年7月豪雨では、土石流や洪水、浸水等によって甚大な被害が発生しました。このような災害は毎年のように発生し、平成29年7月九州北部豪雨、平成27年9月関東・東北豪雨でも、多くの被害を引き起こしています。
また、毎年6月は土砂災害防止月間であることから、激しい雨による災害防止活動の一環として、この時期に公開を行っています。
当日は、豪雨時の道路上での自動車走行を行います。なお、参加者のみなさまが、実際に豪雨を体験することも可能です。
2.施設概要
国立研究開発法人防災科学技術研究所が保有する大型降雨実験施設は、実物大に近い模型を用いて、降雨に起因する災害の実験研究を行うために建設された、大型の共同利用実験施設(写真 1)です。この施設の特徴は、72m×44mの広い範囲(3000m2超)にわたって雨を降らすことができることと、自然の降雨に近い状態を再現できることです。これらの特徴をいかして、豪雨によって発生する実物大規模の土砂災害実験や、流域の開発に伴う実物大規模の洪水実験、あるいはレーダ等で使われる電波の
特に近年は、ゲリラ豪雨と呼ばれる局所的な短時間の強い雨が観測され、それに伴う多くの災害が発生しています。気象庁のアメダスでの観測では、10分間の雨量で最大 50mm(1時間の雨量で 300mm 相当)が記録されています。現在、このようなゲリラ豪雨にどう備えるかは防災面での大きな課題となっています。
そこで、最近のゲリラ豪雨と呼ばれるような降雨条件を再現・研究するために、平成25年度に降雨システムの改良工事(降雨の強さを 200mm/時間から 300㎜/時間に増強し、雨滴の最大径を 2.2㎜程度から 6mm程度に拡大)を行いました。

3.公開時の実施内容
今回の公開実験では、大型降雨実験施設を使用し、都市の持つ排水機能に影響が出始める 10 ㎜/10 分(60 ㎜/時間相当)から、今までに日本で記録された 10 分間雨量の最大値である50mm/10分(300㎜/時間相当)を、段階に分けて再現を行います。写真2,3は、過去に行った様子です。
実験時の降雨強度 (予定)
- ① 10 ㎜/10 分(60 ㎜/時間相当)
-
都市機能で想定されている排水機能(50mm/時間の場合が多い)に影響が出始める強さに相当。
- ② 30 ㎜/10 分(180 ㎜/時間相当)
-
日本における時間雨量最高記録に匹敵(187mm/時間、長崎県、1982 年)。伊豆大島(2013 年)や広島(2014年)での土砂災害を起こした豪雨は、この強さに相当。
- ③ 50 ㎜/10 分(300 ㎜/時間相当)
-
10分間雨量における日本最高記録。(アメダス、新潟県、2011年)


当日の降雨スケジュール(予定)
- 13:30~13:40 10㎜/10分(60㎜/時間相当)
- 13:40~13:50 30㎜/10分(180㎜/時間相当)
- 13:50~14:10 50㎜/10分(300㎜/時間相当)
14:15~14:30 50㎜/10分(300㎜/時間相当)+自動車走行デモ
(自動車走行は、防災科研の車両を用います。)
4.公開スケジュール
令和元年6月14日(金)
13:00 受付開始(大型降雨実験施設)
13:20 概要説明
13:30 降雨開始(3 種類の降雨)
14:30 降雨終了
14:30~質問等受付、希望があれば個別に降雨撮影可(要事前予約)
状況により開始終了時刻が変更となる場合があります。
当日は、降雨体験及び撮影が可能です。
降雨を体験される方は、傘やカッパなど雨具のご準備をお願い致します。 防災科研では雨具の貸し出し等は行っておりませんのでご注意下さい。 今回の公開対象者は、報道機関および関係機関とさせて頂いております。
実験施設詳細:http://www.bosai.go.jp/shisetsu/rain/index.html
5.場所
〒305-0006 茨城県つくば市天王台 3-1
防災科学技術研究所 大型降雨実験施設

6.参加登録
参加を希望される方は、次の申込先へ令和元年6月12日(水)までに参加登録をお願い致します。
折り返し確認のメールまたは FAX を送らせて頂きます。
- 申込先
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MAIL lrs-nied[AT]bosai.go.jp ※[AT]を@に変換してください
FAX 029-863-7590
- 問い合わせ
-
国立研究開発法人防災科学技術研究所
先端的研究施設利活用センター
大型降雨実験施設戦略室029-863-7868 (酒井 宛)
7.受付場所のご案内
防災科学技術研究所守衛所受付後、大型降雨実験施設までお越し下さい。現場からの中継を予定されている方は予めご相談下さい。

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