報道発表
世界最大級の大型降雨実験施設による ゲリラ豪雨・洪水対策の「耐水害住宅」公開実験について
令和元年9月13日
国立研究開発法人防災科学技術研究所
株式会社一条工務店
プレス発表資料
国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:林春男、以下「防災科研」)と株式会社一条工務店(代表取締役社長:岩田直樹、以下「一条工務店」)は、官民共同による水害被害の軽減プロジェクトとして、ゲリラ豪雨や洪水により河川の氾濫が発生した際に懸念される住宅の「床下浸水」「床上浸水」を防止する様々な技術を組み合わせた「耐水害住宅」の実大規模の公開実験を下記の通り実施します。
本年8月、九州北部を中心とした集中的な大雨が発生し、佐賀県の武雄市では市街地の4割が冠水する被害がありました。このように近年我が国で多発している豪雨災害に対して、被害を最小に抑え、被災地の方々の命と生活を守るためには、暮らしの中心にある住宅の水害対策は欠かせません。今回の実験では、豪雨による洪水状態を再現し、実大の木造2階建て住宅2棟(一般仕様住宅及び耐水害住宅)の性能比較を行います。そこでは、豪雨・氾濫による洪水の水かさが、住宅の床の高さ以上に達した時の住宅及び住宅内部への浸水状況を計測し、安全性の違いを客観的に比較するための情報を取得します。
このような官民連携による共同研究により、各種対策工法や住宅におけるリスクの明確化、さらに各種対策工法の標準化につながるような基礎データの提供を考えており、今後、住宅関連メーカーや保険分野企業と検討を行いながら、「豪雨・水害」への備えや居住者の防災行動等に資する研究開発を行うことで成果の確実な社会実装を目指します。
つきましては、報道関係の皆様にも、本公開実験をぜひご取材賜りたく、下記のとおりご案内させていただきます。ご多忙中のこととは存じますが、万障お繰り合わせの上、何卒ご取材賜りたくお願い申し上げます。なお、準備の都合上、9月30日(月)までに別紙の出欠確認用紙に必要事項をご記入の上、ご返信いただきますと幸甚に存じます。
記
1.実験主体
国立研究開発法人防災科学技術研究所、株式会社一条工務店
2.日時
令和元年10月2日(水) 13:00~16:00(受付開始 12:00)
- 13:00~13:45
挨拶(防災科研理事長:林 春男 一条工務店社長:岩田 直樹)
実験概要説明(実験責任者) - 13:45~15:30
豪雨再現による「耐水害住宅」公開実験 - 15:30~16:00
実験結果に関する記者会見
※希望者のみ、10:00~11:30に実験棟内部の自由見学・撮影のお時間をご用意させていただきます。
ご希望の方はお申込み用紙にその旨ご記入ください。(実験後、内部に入ることはできませんのでご了承ください)
※工程の都合上、実施時間が変更される場合があります。
3.場所
茨城県つくば市天王台 3-1 防災科学技術研究所 大型降雨実験施設(E区画内)
4.対象
報道機関、研究機関・建設・防災関係者
5.実験概要
- 1)大型降雨実験施設
-
大型降雨実験施設は、自然降雨に近い状態を再現できる世界最大級の規模・能力を有する散水施設です。最大で約3,000㎡(44m×72m)の範囲に散水ができ、ゲリラ豪雨と呼ばれる短時間での局地的な豪雨を再現する、10分当たりの雨量50mm(1時間当たりの雨量300mm)、最大雨滴粒径6mm程度の降雨が可能です。
- 2)「耐水害住宅」実験について
-
大型降雨実験施設内(E区画)の地面を掘削して築造した大型貯水槽内に、木造軸組工法による一般仕様住宅(A棟)及び木造枠組壁工法による耐水害住宅(B棟)の実大実験棟を建築し、ゲリラ豪雨による洪水状態を再現することで、住宅に生じる浸水等の現象の観察及び2棟の建物の性能比較を行います。実験時は、各種計測機器やビデオカメラを多数設置し、両建物の状況をリアルタイムに記録・確認します。
【ご取材に関する注意事項】
- プレス撮影エリアは、A棟、B棟それぞれの正面、計2か所設けます(両エリア間の実験中の移動はできなくなりますのでご了承ください)。
- プレス撮影エリアには雨除けのテントをご用意しておりますが、実験施設全面で降雨再現を行いますので、撮影機材の飛沫や湿気等への対策は各自でご用意願います。
- 安全管理の都合上、実験中及び実験後の建物内部の撮影はできません。実験主体側にて撮影した映像のご提供を予定しています。
- お車でお越しの際は、駐車場をご用意しますのでそちらをご利用ください。(場所は当日ご案内します)
- 3)「耐水害住宅」仕様について
-
一般的な仕様の住宅において、床下・床上浸水すると考えられる箇所は複数存在します。そこで建物本体だけでなくサッシ等の開口部の水密性の向上、水の浸入・逆流を防ぐ特殊弁の採用などの対策を施しました(下図①~⑤)。また、外部の電気設備は、その本体や稼働に関わる部品を水没から免れる高さに設置することで、被災後も電気や給水・給湯などのライフラインを確保しています(下図⑥~⑨)。
※耐水害住宅の仕様詳細につきましては、当日配布資料をご用意します。
- 【本件に関する報道関係者からの問い合わせ先】
-
<「公開実験」に関するお問い合わせ>
株式会社一条工務店 担当:津川
Tel:0120-110-684 E-mail:koho[AT]ichijo.co.jp
※[AT]を@に変換してください。
<お問い合わせ>
国立研究開発法人防災科学技術研究所 企画部広報課:江東・菊地
Tel:029-863-7798 E-mail:toiawase[AT]bosai.go.jp
※[AT]を@に変換してください。
実験会場案内図

〒305-0006 茨城県つくば市天王台 3-1
※研究所入口には、守衛所がありますので、お立ち寄りください。
- つくばエクスプレスをご利用の方
-
TXつくば駅(つくばセンター)A3出口を出て、つくバス北部シャトル「筑波山口」行もしくは関東鉄道バス「テクノパーク大穂」行のバスにお乗りください。つくバスは「花畑(防災科学技術研究所)」、関東鉄道バスは「防災科学技術研究所」下車徒歩5分です。バスは研究所を通り過ぎて止まりますので、後ろ方向に歩いてください。
- JRをご利用の方
-
東京駅(高速バス)、常磐線ひたち野うしく駅、荒川沖駅、土浦駅から「つくばセンター(TX つくば駅)」行バスにお乗りください。 つくばセンターで、つくバス北部シャトル「筑波山口」行もしくは関東鉄道バス「テクノパーク大穂」行のバスにお乗りください。つくバスは「花畑(防災科学技術研究所)」、関東鉄道バスは「防災科学技術研究所」下車徒歩5分です。バスは研究所を通り過ぎて止まりますので、後ろ方向に歩いてください。
- 車をご利用の方
-
I.C.谷田部~I.C.桜土浦をご利用ください。東大通りを筑波山方面に北上し、花畑一丁目交差点を左折してください。 左手に当研究所入口が見えてきます。
当日の受付場所・駐車場のご案内
大型降雨実験施設の前にプレス専用の受付場所がございます。
※駐車場につきましては、当日ご案内いたします。

※研究所入口には、守衛所がありますので、お立ち寄りください。
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