報道発表
E-ディフェンス公開実験のお知らせ
-コンクリートブロック塀耐震性能の検証実験-
2023年9月20日
国立研究開発法人防災科学技術研究所
大林株式会社
国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:寶 馨)は、大林株式会社(代表:伊藤 浩司)との共同研究として、地震時におけるコンクリートブロック塀の挙動の確認と安全性の確保を目指し、2023年10月16日(月)に、様々な仕様で製作したブロック塀の震動台実験を、兵庫耐震工学研究センターのE-ディフェンスにおいて公開で実施します。
- 1.日時
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2023年10月16日(月)12時30分受付開始(13時00分受付締め切り) 
- 2.場所
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国立研究開発法人防災科学技術研究所 兵庫耐震工学研究センター 
 〒673-0515 兵庫県三木市志染町三津田字西亀屋1501-21
- 3.対象
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報道機関、研究機関、建設関係者、防災関係者など 
 報道機関の方:別途配布する「プレス取材申込用紙」にて、FAXでお申し込みください。
 事前のご質問に関しては、「プレス取材申込用紙」に添えてご提出ください。
 ※一般の方への公開は行っておりませんので、ご了承ください。
- 4.内容
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別紙資料による。 
(別紙資料)コンクリートブロック塀耐震性能の検証実験
- 1.研究の目的
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コンクリートブロック造による塀(ブロック塀)の耐震性、安全性を評価するため、E-ディフェンスを用いた実大震動台実験を行います。 
 ブロック塀は、住居、学校などの敷地境界において、プライバシーの確保、防犯や防火などの目的で設置され、全国に膨大な数のブロック塀が現存しています。しかしながら、過去の地震において、ブロック塀の倒壊は数多く発生しており、倒壊したブロック塀が交通を妨げ、それにより避難・救助活動に支障が発生する被害や、人がブロック塀の下敷きになり死傷者が発生する被害が多く確認されています。実際に、2018年の大阪府北部を震源とする地震などでは、複数名の方がブロック塀の倒壊により亡くなられています。
 現在、ブロック塀の施工においては、建築基準法を基に行われていますが、古くからのブロック塀も存在しており、それらの安全性、限界性能の評価および様々な知見は国民の関心事項となっています。そこで、本実験では、建築基準法適合、建築基準法不適合、建築基準法不適合に耐震補強を施したもの、新たな構造を採用したものなど全8種類のブロック塀を試験体として製作し、実際の地震動をベースとした加振実験で検証します。
- 2.実験概要
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- (1)ブロック塀試験体
- 本実験で用いるためのブロック塀の製作時の状況を図1に示します。また、これらのブロック塀を震動台に設置した場合の実験時のイメージを図2に示します。
  図1 ブロック塀試験体の製作状況 図1 ブロック塀試験体の製作状況 図2 震動台上の試験体設置状況(イメージ図) 図2 震動台上の試験体設置状況(イメージ図)ブロック塀は高さ1600mm~2000mm、幅1600mm~4000mmで、それぞれの仕様として、差筋不適合ブロック塀、鋼製支柱で補強したブロック塀、建築基準法に適合したブロック塀、新たな構造で施工したブロック塀などとしています。また、ブロック塀を支える基礎部分も耐震性を評価するうえでは重要な要素であるため、基礎となる地盤も再現し、その上にブロック塀を施工した試験体も用います。全8体のブロック塀を製作し、加振実験を行います。 - (2)地震動
- 実験では、1995 年(平成 7 年)兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)時に観測された神戸海洋気象台観測波を、段階的に加振レベルを増幅させ、実際の観測レベルや、より増幅させた最大震度 7 相当の地震動を使用する予定です。
  図3 神戸海洋気象台観測波(兵庫県南部地震)震度6強 図3 神戸海洋気象台観測波(兵庫県南部地震)震度6強
- 3.実験スケジュールと留意事項
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- (1)公開実験スケジュール
- 2023年10月16日(月)
 12:30 受付開始
 13:00 受付締め切り
 13:10 事前説明(計測制御棟1階ロビー)
 13:50 公開実験開始(準備状況によりやむを得ず変更する場合があります。)
 未定 公開実験終了(崩壊後終了とするため状況によって変更になります。)
 16:00~17:00 記者会見 (計測制御棟1階ロビー)
 崩壊時間によって変更になる場合があります。
- (2)取材上の留意事項
 - 見学および取材にあたっては、現場の職員の指示に必ず従ってください。安全には細心の注意を払っていますが、防災科学技術研究所に明らかに瑕疵があった場合を除き見学者、報道関係者のけが、機材破損などの責任は負いかねますのでご了承ください。
- 工程の都合上、実験の予定が変更される場合があります。
- 試験体内部および震動台上にはお入りいただけませんのでご了承ください。
- 実験棟内(1階フロアは除く)に報道関係者専用席を設けます。専用席でのビデオカメラは各社1台とします。
- 加振5分前からライト、フラッシュは禁止です。
- 当施設には、食堂売店がなく、コンビニエンスストアも近傍にありません。
- 見学者、報道関係者用の待機部屋はございません。
- 施設敷地内では禁煙へのご協力をお願いいたします。
- 実験棟内では、ヘルメットを必ず着用してください。
 ※ヘルメットは防災科学技術研究所で用意します。
 

