報道発表
国土交通省国土政策局と雪対策の連携協定を締結
2023年12月21日
国立研究開発法人防災科学技術研究所
国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:寶 馨) と国土交通省国土政策局(局長:黒田 昌義)は、2023年12月20日(水)、「雪対策の連携協力に関する協定」を締結しました。本協定に基づき、防災科学技術研究所と国土交通省国土政策局は、連携協力して豪雪地帯における雪対策(克雪・親雪・利雪等)の取組を推進していきます。
1. 協定の趣旨
日本の国土の約5割を占める豪雪地帯は、毎年の恒常的な降積雪により住民の生活水準の向上や産業の発展が阻害されています。また、昨今では短時間で集中的な大雪や暴風雪の発生により交通の阻害や屋根からの落雪による物的・人的被害のほか、高齢者を中心に除排雪作業中の事故が多発するなどの問題が生じ、豪雪地帯の安全・安心が大きく低下する事態が頻繁に発生しています。
このような課題に取り組むため、防災科学技術研究所(以下「防災科研」という。)と国土交通省国土政策局(以下「国政局」という。)は、12月20日に、雪対策(克雪・親雪・利雪等)に係る連携協力に関する協定を締結しました。今後、この協定をもとに豪雪地帯における雪対策の取組を更に推進していきます。
2. 本協定における連携協力事項
- 雪対策に係る施策や研究の推進に関すること
例:豪雪地帯における効率的・効果的な除排雪に係る研究を推進する - 雪対策に係る双方が保有する情報の共有に関すること
例:国政局と防災科研の双方が有する雪対策に関するデータや情報を共有する - 雪対策に取組む豪雪地帯の自治体への技術的支援に関すること
例:屋根雪下ろし等の省力化・効率化に係る研究・開発・導入に関して自治体に対し技術的な相談や助言を行い雪氷防災技術の活用を支援する - 雪対策に係る国民への普及・啓発に関すること
例:克雪や親雪、利雪に関する情報を共有し、広報等を通じて豪雪地帯の状況や魅力を発信する - DX化の推進等豪雪時の対応の効率化に関すること
例:豪雪地帯におけるDXの取組を推進する
(別紙資料)国土交通省国土政策局と雪対策の連携協定を締結
2023年12月20日、国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:寶 馨)と国土交通省国土政策局(局長:黒田 昌義)は、「雪対策の連携協力に関する協定」を締結しました。
- 日時
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2023年12月20日(水)14:00~14:30
- 場所
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防災科学技術研究所 東京会議室 D
(東京都港区西新橋2丁目3番1号 マークライト虎ノ門ビル6階) - 出席者
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国土交通省国土政策局 局長 黒田 昌義(くろだ まさよし)
国立研究開発法人防災科学技術研究所 理事長 寶 馨(たから かおる)

メッセージ
- 国土交通省国土政策局 局長 黒田 昌義
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国土交通省国土政策局では、豪雪地帯における高齢者等の除排雪作業中の死傷事故防止など、豪雪地帯の住民が安全に安心して暮らすことのできる地域社会の実現に向け取り組んでいます。今般、日本でも有数の雪氷防災の専門研究機関でもある防災科学技術研究所との連携協定をもとに雪氷防災技術を活用した雪対策の取組を広げ、豪雪地帯における自治体を支援してまいります。
- 国立研究開発法人防災科学技術研究所 理事長 寶 馨
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防災科学技術研究所は、新潟県と山形県に雪氷に関する研究組織を有し、世界トップレベルの研究を行っています。観測や研究成果に基づき、雪氷災害が発生するリスクをわかりやすい情報にして報知するとともに、科学的根拠のある対策や政策の立案に貢献しています。今回の協定を契機に、国土交通省との連携をさらに緊密にし、雪害の防除手法を進展させ、また雪を資源として利活用する方策を考案するなど、総合的な豪雪地帯対策の推進を図って安全で快適な冬の生活の実現を目指してまいります。
