報道発表
陸上自衛隊の災害対処訓練をフィールドとした今年度最大級の実証実験を実施
2024年10月31日
国立研究開発法人防災科学技術研究所
国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:寶 馨、以下「防災科研」という。)は、陸上自衛隊が東北地方(会場:仙台市、石巻市)で実施する国内最大級の災害対処訓練「みちのくALERT2024」を実証実験のフィールドとして、災害時における人命救助機関相互の情報共有体制の充実と研究開発促進を目的に、複数の研究機関が連携した大規模な実証実験を実施します。
- 1.実証実験日時
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2024年11月15日(金)09:00~11月17日(日)14:00
- 2.場所
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15日:陸上自衛隊仙台駐屯体育館(図上訓練) 09:00~15:00
16日:石巻市渡波海水浴場(実動訓練) 09:00~14:00
17日:同上 - 3.関係・協力機関(順不同)
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㈱国際電気通信基礎技術研究所(ATR)
㈱ATR-TreK
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
芝浦工業大学
㈱構造計画研究所(KKE)
国立大学法人東北大学災害科学国際研究所 ㈱RTi-cast - 4.取材参加申込(別紙参照)
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今回の実証実験の概要について、報道機関を対象としたオンライン記者説明会を実施します。
11/ 1(金) 10:00~11:00 オンライン記者説明会
11/ 12(火) 取材参加申込締切
(別紙資料)陸上自衛隊の災害対処訓練をフィールドとした今年度最大級の実証実験を実施
- 1.背景
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防災科研は、内閣府が主導する「戦略的イノベーション創造プログラム」(通称:SIP)※1の一環として、特に基盤的防災情報流通ネットワークSIP4D※2の運用、研究開発に当初から参画し継続して行っています。
SIPは、平成26年度に始まり、5年単位で実施されているプロジェクトで、現在は令和5年度から開始された第3期として、14個の課題に多くの研究開発機関が取り組んでおり、今回の実証実験は、第3期の課題の一つである「スマート防災ネットワークの構築」に関する実証実験です。
また、「スマート防災ネットワークの構築」を構成する5つのサブ課題がこれまで個別に実施してきた研究開発成果を踏まえ、相互連携してより効果的な成果を得ようと企画されたものであり、これまで陸上自衛隊とのパイプを構築してきたサブ課題Cが中核となって、サブ課題A「災害情報の広域かつ瞬時把握・共有」、サブ課題E「防災デジタルツインの構築」との連携を含めて実施する大規模な実証実験の場を構築いたしました。※1 https://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/sip/
※2 https://www.sip4d.jp/
SIP4Dは災害対応に必要とされる情報を多様な情報源から収集し、利用しやすい形式に変換して迅速に配信する機能を備えた、組織を越えた防災情報の相互流通を担う基盤的防災情報流通ネットワークシステム消防や自衛隊など実動機関が災害対応の現場において、 情報閲覧/提供を円滑に行うことを目的として研究開発を進めている情報システムで、令和6年能登半島地震においても実際に活用された。 - 2.主要な実証実験項目
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〇サブ課題間連携
- SIP4D-Xedgeを介した実動機関に対するSIP4D-Sens(サブ課題A)による被害推計情報の提供
- SIP4D-Xedgeを介した実動機関に対する津波災害デジタルツイン(サブ課題E-1-2)によるリアルタイム津波浸水被害予測システムからの推計情報の提供および余震発生時の2次災害防止アラーム発報
〇サブ課題C内連携
- X-FACEによる入力情報の共有(現場実動機関相互、SIP4D-Xedge閲覧機関)
- X-ICSによる通信途絶対策の実用性
- DSG-SIM(Disaster Scenario Generator with Simulation、旧仮想災害対応シミュレータ)による将来予測情報提供の有用性