お知らせ
「強震動データプラットフォーム」の開発と試験運用開始
2026年7月22日
国立研究開発法人防災科学技術研究所
国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:寶 馨)は、強震動観測データの利活用の促進を目的として、日本国内の強震動観測記録を、震源・観測点・地盤情報と一体的に検索・利用できる「強震動データプラットフォーム」を開発し、試験運用を開始しました。日本国内の強震動観測記録と震源・地盤などの関連情報を横断的に活用できる共通情報基盤としての発展を目指します。
1.内容
国立研究開発法人防災科学技術研究所(以下「防災科研」という。)は、地震防災・減災に資する研究や実務における強震動観測データの利活用を促進するため、「強震動データプラットフォーム」の試験運用を開始しました。
強震動データプラットフォームは、日本国内の強震動観測記録を、地震(震源)と観測点の情報と関連付けて検索・利用できるウェブシステムです。観測機関等が取得・公開しているデータや関連情報をもとに、地震動指標値の計算、震源情報・観測点情報および地盤情報との関連付け、統合的な分析を容易にするフラットファイル形式での整理を行い、利用目的に応じて必要な強震動記録を効率的に検索し、利用しやすい形で提供します。
現在、強震動データプラットフォームには、防災科研が運用する強震観測網K-NET、 KiK-netの1996年から2024年12月末までの強震観測記録を収録しています。また、気象庁等による震源情報、PS検層データ等に基づく地盤パラメータ、防災科研J-SHIS*による地下構造モデル情報等を関連付けています。
本プラットフォームにより、地震ハザード評価をはじめとする地震防災に資する地震学・地震工学研究や実務に必要な強震動データを、より効率的に検索・取得できるようになります。試験運用期間中は、利用者からのご意見を踏まえながら、データ品質の向上や、検索機能、提供情報の拡充を進めていきます。
「強震動データプラットフォーム」の開発と試験運用開始
- 1.はじめに
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強震動観測記録は、地震時の強い揺れを示す基礎的な観測データであり、地震ハザード・リスク評価、地震被害推定、構造物の耐震設計等、地震防災・減災に資する研究や実務に広く利用されています。
日本国内では、防災科研のK-NET、 KiK-netをはじめ、各機関において多数の強震動観測記録が蓄積されてきました。一方で、これらのデータを研究や実務に利用するためには、震源情報、観測点情報および地盤情報、地震動指標などの関連情報を個別に整理・照合する必要がありました。
そこで防災科研では、強震動観測データと関連するさまざまな情報を統合的に整理し、検索・取得できる共通基盤「強震動データプラットフォーム」を開発しました。本プラットフォームにより、強震動観測記録のさらなる利活用の促進が期待されます。
図1.強震動データプラットフォームトップページイメージ [https://www.j-smdp.bosai.go.jp] - 2.強震動データプラットフォームの概要
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強震動データプラットフォームは、強震動観測データの利活用促進を目指し、情報提供を行うためのウェブシステムです。利用者は以下の機能を利用できます。
- 地震発生時刻、マグニチュード、震源位置等による震源の検索と、それにひもづく強震動記録一覧の取得
- 観測点名、位置、地盤情報等による観測点の検索と、それにひもづく強震動記録一覧の取得
- 条件を指定した強震動データフラットファイル* の検索・ダウンロード
*震源情報、観測点情報、地震動指標値を関連付けた表形式のデータ
- 3.収録データと提供形式
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現在公開している強震動データプラットフォームには、K-NET、 KiK-netで取得された1996年から2024年までの強震観測記録を収録しています。
強震動データフラットファイルは、TSV(tab-separated values)形式のテキストファイルとして提供され、主に以下の情報を含みます。- 観測点情報(位置、設置状況、地盤情報等)
- 震源パラメータ(発生時刻、発生位置、マグニチュード、震源メカニズム等)
- 強震動観測記録から計算した地震動指標値(最大加速度、最大速度、計測震度、複数周期における加速度応答スペクトル)および震源距離等
- 観測点・震源・地震動強さ指標を関連付ける共通ID
フラットファイルは、観測点情報ファイル、震源情報ファイル、地震動指標値ファイルの3種類で構成されます。各ファイルの内容は、公開されているフォーマット定義書で確認できます。
- 4.操作画面例
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(1)震源検索画面
図2.震源検索画面:震源位置・マグニチュード等から震源情報を検索できる(2)震源詳細画面
図3.震源詳細画面:震源の情報およびその地震で得られた強震観測記録一覧を表示できる(3)観測点検索画面
図4.観測点検索画面:観測点名、位置、地盤条件等で強震観測点を検索できる(4)観測点詳細画面
図5.観測点詳細画面:観測点情報、地盤情報、およびその観測点で得られている強震観測記録一覧を表示できる(5)フラットファイルダウンロード画面
図6.フラットファイルダウンロード画面
期間・マグニチュード・震源距離等で絞り込んだ強震観測記録のフラットファイルを作成しダウンロードできる - 5.想定される利用
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本プラットフォームは、地震動予測、地震ハザード評価・リスク評価、地震被害想定、構造物の耐震設計等、地震防災・減災、地震対策に資する学術研究や実務における、強震動観測記録や強震観測点、地震震源の検索・抽出、統計解析での利用が期待されます。
- 6.今後の展開
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試験運用期間は一年程度を想定しており、利用者からのご意見や問い合わせを受け付け、システムの品質向上や機能の改善を図るとともに、提供データやメタデータの拡充を進めます。
今後は、強震動観測記録の利用実態や研究・実務上のニーズを踏まえながら、データプラットフォームの利便性を高めるとともに、収録データの拡充を進め、日本国内の強震動観測データと関連情報を横断的に活用できる共通情報基盤としての発展を目指します。
