お知らせ

埼玉県主要都市部の軟弱地盤を高密度で見える化
地震で揺れやすい場所の可視化マップを作成・公開

2026年9月28日
国立研究開発法人産業技術総合研究所
国立研究開発法人防災科学技術研究所

ポイント

「国土数値情報(行政区域データ)」(国土交通省)を元に作成
(左)都市域の地質地盤図「埼玉県南東部」の位置図、(右)微動データに基づく軟弱地盤(赤部)の分布
※長ら(2025)の図を引用・改変したものを使用しています。

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用語解説

軟弱地盤
一般に、表層地盤が柔らかいと共振周波数は低く、固いと高くなる傾向がある。地盤の共振周波数を用いた耐震設計の基準(本文参照)では共振周波数が1.7 Hz以下となる地盤は良くない地盤と判断されている。本稿ではこのような地盤を軟弱地盤と呼んでいる。
共振周波数
地盤に地震波などが伝わった際にその地盤が最も大きく揺れやすい(共振する)特定の周波数を地盤の共振周波数と呼んでいる。
都市域の地質地盤図
ボーリングデータ等をもとに都市域の地下の地層の分布を3次元解析することによって作成した産総研の地質図シリーズ。地層の3次元の分布形態を平面図・断面図・立体図で表示したり、解析に使用したボーリングデータを閲覧したりできる。
常時微動(微動)
波浪や風、車両や産業活動等の不特定多数の震動源で励起される地面の微小な揺れ。震動源で励起された揺れは弾性波と呼ばれる波として地面を伝播する。
微動H/Vスペクトル
微動の揺れを水平動と上下動に分けた時の周波数ごとの振幅比または振幅2乗比。そのピーク周波数は経験的に地盤の共振周波数を良く近似するとされている。
低地
河川沿いや沿岸域に発達する標高の低い平坦な土地。河川や沿岸域の堆積作用により形成される。埼玉県南東部では、中川・古利根川沿いに発達する「中川低地」、荒川沿いに発達する「荒川低地」のほか、台地を開析する小河川沿いにも狭い低地(谷底低地)が発達する。
沖積層
最終氷期最盛期(約2万年前)以降に河川沿いや沿岸域に堆積した地層。新しい時代に形成された地層で、水分も多く含むため、軟らかいことが多い。沖積層は低地の地盤を構成し、東京下町から埼玉県南東部の低地の地下には、最終氷期に形成された深い谷を埋めて沖積層が厚く分布している。
N値
地盤の強度等を調べる標準貫入試験の値。63.5 kgのおもり(ドライブハンマー)を76 cmの高さから落として、地面に垂直に立てたロッドの頭をたたき、ロッドの先端に付けたサンプラーが地盤に30 cm貫入するのに必要なおもりの落下回数をN値として表す。N値が大きいほど固い地盤、小さいほど軟らかい地盤を示す。新しい時代の泥層はN値が小さい(軟らかい)ことが多く、それに比べて砂層や礫層はN値が大きい(固い)傾向にある。
浅部・深部統合地盤構造モデル
強震動予測に活用することを目的として、浅部地盤構造と深部地盤構造を切れ目なくスムーズに接合した浅部・深部統合地盤構造モデル。地震調査研究推進本部の地下構造モデル検討分科会によって審議され、主に防災科学技術研究所(地震ハザードステーションJ-SHIS)より公表されている。

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