経済安全保障重要技術育成プログラム
経済安全保障重要技術育成プログラムとは
本プログラムは、中長期的に我が国が国際社会において確固たる地位を確保し続ける上で不可欠な要素となる先端的な重要技術について、科学技術の多義性を踏まえ、民生利用のみならず公的利用につながる研究開発及びその成果の活用を推進するものです。具体的には、経済安全保障上の我が国のニーズを踏まえつつ、個別の技術の特性や技術成熟度等に応じて適切な技術流出対策をとりながら、研究開発から技術実証までを迅速かつ柔軟に推進します(出展:内閣府ホームページ「経済安全保障重要技術育成プログラム」)。
「高高度無人機による気象観測・予測技術と被災状況把握技術の開発・実証」プロジェクト
成層圏を長期滞空可能な高高度無人機(HAPS: High Altitude Platform Station)などでの観測が可能なレーダー、ゾンデ等を開発し、 高精度の気象予測のための海洋状況把握等の観測技術を確立します。さらに、災害対応のための詳細かつ迅速な被害状況の把握に向けて、受信した観測データを用いたデータ解析技術の開発を行い、解析情報を他の災害情報と統合した情報プロダクツの生成・可視化を行う技術の開発に取り組みます。
これらにより、「高高度無人機を活用した災害観測・予測技術の開発・実証」に関する研究開発構想の実現を目指します。
プロジェクトの概要
本プロジェクトは国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が進める経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)の研究開発構想「高高度無人機を活用した災害観測・予測技術の開発・実証」(プログラム・オフィサー 白坂 成功(慶應義塾大学 大学院システムデザイン・マネジメント研究科 委員長/教授))における研究開発課題「高高度無人機による気象観測・予測技術と被災状況把握技術の開発・実証」(研究代表者 牛尾 知雄 防災科学技術研究所 経済安全保障重要技術育成プログラム研究センター センター長)として2025年8月より開始しました。
高高度無人機(HAPS: High Altitude Platform Station)を活用したセンシング技術を確立し、開発した機器類をHAPSに積載し、実際に成層圏を飛行しているHAPSから、高い感度での観測と観測したデータの送受信・解析の実証を行うため、求められている技術と目標は次の通りです。
- 災害観測・予測用の HAPS 搭載型レーダー・ドロップゾンデ等のセンシング技術(サブテーマ1,2)
・HAPS からの大気観測に加え、海面監視が可能となる気象レーダーの技術開発
・HAPS への搭載を見越した気象レーダーの小型化・省電力化及び成層圏下を想定した耐環境性能の向上
・気象レーダーの観測データから降水域における降水・水平風の鉛直分布、異物の有無等を含む海面状況を解析する技術の開発
・上記のリモートセンシング技術を補完し、HAPS から投下して機動的な3次元観測センサーとなるドロップゾンデの研究開発 - HAPS による観測データの解析・情報処理技術(サブテーマ3,4)
・受信した観測データから、災害による陸上の被害箇所の自動抽出や、物体検知や異物の有無等を含む海面状況の自動抽出を行うデータ解析技術の開発
・HAPS に搭載したセンシング機器(気象レーダーのみならず、光学センサー、SAR、ライダー等を含む)に対し、より適切なエリアの観測を指示する技術の開発と、観測データをリアルタイムで安全に送受信する通信技術(既存技術の活用も含む)の実証
・上記で開発されたデータ解析結果を活用し災害対応に資する情報として分析を行うための、データ解析結果を他の災害情報と統合させて地図上へ可視化する技術の開発
プロジェクトの目標
高高度無人機に搭載可能なレーダー、ゾンデ等のリモートセンシング機器を開発し、実際に高高度無人機による各種実証試験を行います。観測データの安全で安定的な取得と適切な情報の抽出を目指し、得られた観測データから高精度な気象予測等を行う技術を開発します。
災害時に高高度無人機に対して的確に観測を指示し、観測データから被害状況把握が可能な情報プロダクツの生成・可視化を行う技術を開発し、 実際の観測を通じた実証を目指します。
体制図
牛尾研究代表、岩波副代表のもと、防災科研が代表機関となり、大阪大学、名古屋大学、山口大学、富士通株式会社、有限会社オリンポスが研究分担機関として参画し、4つのサブテーマにおいて研究開発を進めています。
お問い合わせ先
国立研究開発法人 防災科学技術研究所
研究共創推進本部
経済安全保障重要技術育成プログラム研究センター
事業推進室
E-mail:kp_info[a]bosai.go.jp
※[a]を@に変えてご送信ください。
